日本におけるiPhoneのシェア率は約50%あり、特に10代~20代のシェア率は65%以上ある人気の端末です(参考:IT media Mobile)。
通話だけでなく、メッセージや動画・写真の共有など、ありとあらゆることができるiPhoneですが、もし浮気をしている人がいれば、iPhoneの中に浮気の情報が残っている可能性は大です。
こちらの記事では、iPhoneを使った浮気調査の方法や注意点をご紹介します。
【前提】相手のiPhoneを勝手に見るのはおすすめできない
iPhoneを使った浮気調査と聞いて、真っ先にiPhoneの中を覗き見ることを思いついた方も多いでしょう。
ただし、先にお伝えすると相手のiPhoneを勝手に見ることはおすすめできません。相手のiPhoneを勝手に見ることがおすすめできない理由として、大きく次の2つの理由があるからです。
- 必要とする情報を見つけることが難しい
- 違法行為に該当する可能性がある
必要とする情報を見つけることが難しい
浮気の疑いがある人のiPhoneには、浮気を確信できる情報がたくさん保存されている可能性もあります。
しかし、浮気をしている人は警戒心が強く、簡単に見つかるところに保存しているケースは少ないでしょう。まず、他人のiPhoneを使うためにはロック画面を解除しなくてはなりません。
iPhone X以降は顔認証が導入されており、簡単にロックを解除することはできません。6桁のパスコードでロック画面の解除もできますが、あくまでもiPhoneのホーム画面が開けるだけです。
浮気をしている人は警戒心が高いことから、浮気相手と使っているメッセージアプリにもロックがかけられていたり、アプリそのものを非表示にして隠されていたりします。
また、かりにロックを解除してiPhoneの中を見れたとしても、浮気の証拠が見つかるとは限りません。中には、浮気相手との写真やメッセージを定期的に削除している方もいるでしょう。
違法行為に該当する可能性がある
そもそもですが、勝手にロックを解除してiPhoneを見る行為そのものがプライバシー権の侵害に該当する可能性が高いです。
手紙と同様に、電子メールも個人の重要なプライバシーです。そのため、家族であっても、本人の許可なしに、人の電子メールを覗き見ることはプライバシーの侵害になります。
夫婦関係であれば、そこまで大事にはなりにくいのですが、浮気の末にお互い対立するようになってしまえば、iPhoneを勝手に見たことに対して損害賠償請求を受けるようなトラブルに発展してしまう可能性も否めません。
(不法行為による損害賠償)第七百九条
故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。(財産以外の損害の賠償)第七百十条
他人の身体、自由若しくは名誉を侵害した場合又は他人の財産権を侵害した場合のいずれであるかを問わず、前条の規定により損害賠償の責任を負う者は、財産以外の損害に対しても、その賠償をしなければならない。
自分のiPhoneを勝手に見られたら、ほとんどの人が不快に思うことでしょう。いくら浮気の疑いがあるからと言っても、安易に人のiPhoneを見ることはおすすめできません。
iPhoneを使った浮気調査のアイディア5選
こちらでは、iPhoneを使った浮気調査の方法を5つご紹介します。
メールやLINEの履歴を確認する
浮気相手との一番簡単な連絡手段がメールやLINEなどのメッセージアプリです。メッセージの内容によっては浮気の強い証拠になります。
ただし、人によっては浮気がバレることを警戒して、普段使わないようなマイナーなメッセージアプリや別アカウントで連絡を取っていたりします。
浮気相手の名前も、カモフラージュ用として同性名やニックネームで登録しているケースもあります。
「iPhoneを探す」機能で行動を追跡する
iPhoneには、「iPhoneを探す」という機能があり、登録したApple端末の位置情報を共有することができます。
この機能を使えば、iPhoneを持った配偶者が今どこにいるかを把握することができます。たとえば、仕事と言って出かけたのに、仕事では行かない住宅地やホテル街にいるようでしたら、浮気の疑いが高まります。
しかし、「iPhoneを探す」を使うためには、その端末の所有者からの承認が必要です。ですので、あなたが勝手に登録して行動を把握することはできません。
方法としては、夫婦の居場所を確認し合うことを目的として、お互いに端末を登録し合っておくことです。こうすることによって、配偶者も好き勝手動き回ることができにくくなり、浮気の予防になるでしょう。
位置情報からよく行く場所を確認する
また、iPhoneでは、位置情報を元によく行く場所を確認することができます。自宅と会社以外によく行く場所があるようであれば、何のために行っているかを確認することもできます。
日時も記録されますので、例えば残業だと言っていた日に会社以外の場所にいたら、「ここで何をしていたのか?」と問いただすことができます。
ただし、この位置情報の履歴は所有者の顔認証ができないと見ることができません。勝手に見ることは難しいので、浮気を問い詰める段階などで、嘘を付いていないか確認するために位置情報を見させてもらうのが良いでしょう。
iPhoneのボイスメモで会話を録音する
iPhoneは録音機能も充実しており、標準アプリの「ボイスメモ」をはじめとしたいくつかの録音アプリがリリースされています。
もし浮気を認める発言をしそうなのであれば、自白した音声を録音することで立派な証拠にすることもできます。録音することで、後から「言った」「言ってない」の問題を回避することができます。
また、浮気相手と電話している様子があれば、家や車の中に自分のiPhoneを録音状態でセットしておく方法も考えられます。ただし、iPhoneは長時間録音には向いていません。
端末自体が大きい、途中でバッテリーが切れる可能性がある、通知音が鳴ってバレる可能性があるなどの理由から、専用のボイスレコーダーを使った方が良いでしょう。
その他のアプリを使った浮気調査方法
App Storeには様々なアプリがリリースされており、その中には浮気調査に活用できそうなアプリも多くあります。主に位置情報や通話履歴、保存された画像の共有する機能を持ったアプリです。
ただし、これらのアプリは事前に相手のiPhoneにインストールする必要があるため、現実的にはあまり使えないかもしれません。浮気調査をするためというよりかは、浮気を防止するためのアプリとして活用できます。
使わなくなったiPhoneから浮気が発覚することも
使わなくなったiPhoneから浮気の証拠が出てくるケースも少なくありません。たとえば、LINEであれば、その端末を使っていた頃のやり取りが残っている可能性があります。
Yahoo!知恵袋にも、過去に旦那が使っていたiPhoneから浮気が発覚した体験談が投稿されています。
その中に浮気相手との親密なやり取りや写真・動画があれば、証拠にできる可能性もあるでしょう。
浮気している人は、今のiPhoneを見られることには警戒していても、過去のiPhoneを見られることを警戒していない人も多いです。
「アプリを使いたから貸してくれる?」「ちょっと私のiPhoneの調子が悪いから前のiPhone貸して」などと言いえば、何の疑いもなく貸してくれる人もいるでしょう。
ただ、使わなくなったiPhoneからの情報は古い点にも注意しましょう。古いiPhoneの証拠を元に配偶者に「浮気してるでしょ!」と問い詰めても「もう今は会っていない」などと言い逃れされてしまう可能性もあります。
使わなくなったiPhoneで得られた情報はあくまでも補助的なもので、直近の浮気の情報も集められているとより強力な証拠にすることができます。
相手のiPhoneから入手できる浮気の証拠
iPhoneから入手できる証拠にはどのようなものがあるのでしょうか?
先にお伝えすると、慰謝料請求が認められるほどの証拠とするためには、「浮気相手と肉体関係があったかどうか」が分かる情報でないと証拠としての能力が低いと判断されてしまいます。
肉体関係があると分かるかどうかを大前提に、次の情報が残っているかどうかを探してみてください。
浮気相手とのやり取り
メールやLINEなど、浮気相手とのやり取りは一番見つけやすい情報に挙げられます。浮気相手とのやり取りだけでも、内容によっては強い証拠にすることができます。
証拠にできる | それだけでは証拠にしにくい |
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このように、肉体関係があったと分かるような内容であれば、メールやLINEだけでも決定的な浮気の証拠になり得ますので、内容までしっかり確認してください。
一緒に写っている写真や動画
浮気相手と会っている時の写真や動画をiPhoneに保存していたり、浮気相手に送受信していたりする人もいます。
写真や動画の内容によっては浮気の決定的なシーンも残されているため、強力な浮気の証拠にできる場合があります。
証拠にできる | それだけでは証拠にしにくい |
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iPhoneで浮気が発覚した後の対処法
iPhoneに残されていた内容をきっかけに浮気が発覚するケースも出てくるでしょう。浮気の証拠を確保できた後にどのような対応を取れば良いかをご説明します。
今後の対応について大きく分けると2パターンあります。
- 今回の浮気は許すが次の浮気は絶対に許さない
- 浮気が許せないので慰謝料請求や離婚に進む
あなたの気持ちに沿って、どちらの方法で解決を目指していくかを考えてください。
浮気相手との関係を断つには
配偶者から浮気をされたとしても、直ちに離婚を決意しない人もいるでしょう。本人が反省していて、今後浮気をしないと誓うのであれば、浮気されても夫婦関係を継続する人も多いです。
ただ、夫婦関係を継続する場合も、「誓約書」をしっかり作っておくことだけは強くおすすめします。誓約書では、主に次の内容を記入します。
- 今回の浮気を認める内容
- 浮気相手と会わない等の約束
- 次に浮気した場合のペナルティ(慰謝料請求や離婚など)
きちんと書面に残しておくことで証拠にすることができますし、再び浮気をさせない抑止力にも繋がります。浮気相手との関係を断たせるためにも、誓約書はしっかり作っておきましょう。
離婚や慰謝料請求について
浮気の確かな証拠が掴めた場合には、離婚を突きつけたり、浮気相手に慰謝料を請求することも可能です。
不貞行為があれば一方的に離婚することができる
通常の離婚では夫婦それぞれの同意が必要ですが、民法第770条に該当するケースでは、一方的に離婚を主張することが可能になります。
(裁判上の離婚) 第七百七十条
夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。
一 配偶者に不貞な行為があったとき。
二 配偶者から悪意で遺棄されたとき。
三 配偶者の生死が三年以上明らかでないとき。
四 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。
五 その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。2 裁判所は、前項第一号から第四号までに掲げる事由がある場合であっても、一切の事情を考慮して婚姻の継続を相当と認めるときは、離婚の請求を棄却することができる。
引用:民法第770条
民法第770条1項では、「不貞行為があった場合に離婚ができる」とありますので、不貞行為の証拠さえ準備できれば配偶者が拒否していても離婚することができます。
不貞行為があれば慰謝料請求ができる
不貞行為は不法行為に該当し、不法行為を受けた人は元配偶者や浮気相手に対して損害賠償(慰謝料)請求ができるようになります。
(不法行為による損害賠償)第七百九条
故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。引用:民法第709条
請求相手の収入や状況、浮気の頻度などによって様々ですが、浮気の慰謝料は一般的に50〜300万円程度になることが多いです。
離婚しない場合でも、浮気相手に慰謝料請求することで、あなたが受けた怒りや悲しみを相手に強く認識させることができます。証拠があればできる限り慰謝料請求をすることをおすすめします。
まとめ
ほとんどの人の身近な存在であるiPhoneには、少し調べれば次のような浮気の情報を得られる可能性があります。
- メールやLINEなどのやり取り
- 浮気相手との写真や映像
- 位置情報
浮気の証拠として効果を強くするためには、「不貞行為」があったと分かる内容です。いくら異性と頻繁にやり取りをしていても、肉体関係があると分からないようであれば、浮気の証拠としては不十分です。
iPhoneにある情報はあくまでもごく一部でしかありません。より確実に浮気調査をしたいのであれば、探偵に依頼して配偶者と浮気相手が会っている日に尾行してもらうなどの確実な方法も検討してみてください。
その際も、iPhoneに残っている「浮気相手といつ会う」などの情報が役立つことがありますので、小さな情報でもしっかり残しておくようにしましょう。