2021年4月にAir Tagが発売され、優れた位置情報サービスを展開しているAppleですが、iPhoneそのものにも優秀な位置情報機能があります。日本におけるiPhoneシェア率はちょうど半分。夫婦・カップルでiPhoneを使っている方も多いでしょう。
では、iPhoneに搭載されている『iPhoneを探す』『位置情報共有』機能を浮気調査に使うことができるのでしょうか?こちらの記事では、iPhoneの位置情報共有の浮気調査の効果についてお伝えしていきます。
結論から言うと、iPhoneの位置情報共有機能だけでは、浮気の特定や証拠にするには難しいです。ただし、他の浮気調査の方法と併せて使えば有効になることもありますので、iPhoneの位置情報共有を賢く使うヒントにしてみてください。
iPhoneの位置情報を共有できる機能とは
iPhoneの位置情報共有機能とは、iPhoneにデフォルトで入っているアプリを使って、共有を許可している人が今どこにいるかを知ることができる機能です。
下のような「iPhoneを探す」のアプリが位置情報共有のアプリです。ちなみに最新のバージョンでは、アプリではなく端末の「設定」に含まれるようになっています。
引用:アップル公式
主に、家族の見守りや迷子防止などに使われていますが、この位置情報共有機能を浮気調査に使うことができるのでは?と思った方も多いはず。
しかし、先にお伝えしたように、この位置情報共有だけでは浮気場所を特定したり、浮気の証拠にしたりすることは難しいです。
位置情報を共有するためには、次のようにターゲットのiPhoneの設定を確認・変更する必要があり、勝手に変更を加えることで、違和感に気付かれたり、揉め事に発展したりする可能性があるからです。
位置情報を共有する手順
iPhoneの位置情報共有の設定方法と確認方法は次の通りです。
①対象の「iPhoneを探す」機能をオンにする
- 設定(アプリ)
- Apple IDにサインイン(一番上)
- 「探す」をタップ
- 「iPhoneを探す」「位置情報を共有」をONにする
①設定をタップ
引用:アップル公式
②Apple IDにサインイン
③「探す」をタップ
④位置情報共有をONにする
まず、ターゲットの位置情報共有がONにされていないと、情報を見ることができませんので、上のように設定します。
デフォルトの状態では位置情報共有機能もONになっていますが、浮気をしている可能性があるのであれば、このような機能をわざわざOFFにしてあるケースも考えられます。
ただ、OFFにしているということは、それだけ気にしていることも考えられますので、勝手にONにすることですぐに気付かれてしまう危険性もあります。
②位置情報を共有する相手を選ぶ
対象のiPhoneから位置情報を共有したい人を選択することで、その人と位置情報を共有することができます。
設定方法は、対象端末の「連絡先」や「メッセージ」から共有したい人の連絡先を選択して、次のような画面から「位置情報を共有」をタップします。
その人に対して、共有するかどうかの確認メッセージが届きますので、許可をすれば共有が開始されます。ただし、位置情報共有後は、「探す」の画面から誰と位置情報共有をしているか?が表示されてしまいます。
頻繁に位置情報を気にする人であれば、すぐに気付かれてしまう可能性があるでしょう…。
iPhoneの位置情報共有で浮気調査が難しい理由
上でも説明しながら簡単に触れましたが、iPhoneの位置情報共有機能で浮気調査を行うことは難しいです。具体的にどのような理由から浮気調査に向いていないのかをご説明します。
相手が許可しないと位置情報が共有されない
繰り返しになりますが、位置情報を共有するためには、ターゲットのアカウントやスマホから位置情報共有の許可を得なくてはなりません。 浮気をしているであろうパートナーに、「位置情報共有して欲しいんだけど」と言ったところで、拒否されたり、警戒をされてしまったりするでしょう。
かと言って、相手にバレないようにスマホを操作して、勝手に位置情報共有の許可をした場合には、後述する違法行為になり得ます。浮気調査にiPhoneの位置情報を使う際の第1関門として、相手からの許可が必要ということがあります。
位置情報が共有された通知がでる
以前から位置情報を共有していたなどの理由で、許可が取れた方でも、次なる問題が生じてきます。位置情報を共有した際には、対象のデバイスに共有やiCloudにサインインされたことを知らせる通知がされます。
通知をきっかけに「なんで勝手に共有しているんだ!」と揉め事になったり、共有をOFFにされたり、さらには浮気に勘付いていることに気づかれて証拠隠滅を図ったりする可能性があります。
iPhoneの位置情報共有機能は、基本的にお互いに許可し合って使うことが前提ですので、相手に知られずに浮気調査に使うことは難しいと言えます。
勝手に設定するのは違法行為になる
上でも触れましたが、勝手に設定やログイン・サインインをすることで違法行為になってしまう可能性があります。
違法に収集した証拠は、裁判になった際に証拠として扱ってもらえず、反対にこちらが違法行為をしたとして、損害賠償請求や刑事事件問題に発展してしまう可能性すらあります。
法律 | 違法行為の例 | 罰則 |
---|---|---|
不正アクセス禁止法違反 | アカウントへの無断アクセス | 3年以下の懲役または100万円以下の罰金 |
不正指令電磁的記録供用罪 | 位置情報アプリの無断インストール | 3年以下の懲役または50万円以下の罰金 |
iPhoneの行動履歴で浮気がわかる?
iPhoneには、位置情報共有とは別に、過去50日間でよく訪れていた場所を記録してある行動履歴を見ることができます。ターゲットの iPhoneから行動履歴を見ることができれば、どこによく行っているのかを知ることが可能です。
もし、浮気相手の家に頻繁に訪れているようであれば、履歴にも残っている可能性もあります。しかし、結論から言うと、行動履歴を見るためにも本人の認証が必須とも言えます。ターゲットの許可なくして行動履歴を見ることは無理に等しいと考えておきましょう…。
過去50日間の行動履歴が残っている
iPhoneの行動履歴では、約50日間の行動履歴が残されています。これは、50日間の移動を線のように記録しているのではなく、滞在頻度が高い場所の住所を地図付きで見ることができるものです。
例えば、日曜日も仕事だと言っていたはずなのに、日曜は会社以外の場所に頻繁に行っているようであれば、「なんの用で行っているのだ?」と、怪しい行動に気づけるかもしれません。
行動履歴を確認する手順
iPhoneで行動履歴を確認するには、次の手順で行います。
①ホーム画面から「設定」をタップ
②「プライバシー」をタップ
③「位置情報サービス」をタップ
④「システムサービス」をタップ
⑤「利用頻度の高い場所」から行動履歴が観覧できます
一度ご自身のiPhoneで試していただければ分かるかと思いますが、後述するようにfaceIDが必要になってしまう場面が出てきてしまいます。
iPhoneX以降だとfaceIDが必要
iPhoneX以降だとfaceIDが必要になります。faceIDの反応が悪い場合などは、パスワード入力でも代用でる場合もありましたが、「利用頻度の高い場所」を見るためにはfaceID必須のようです。
すなわち、行動履歴を見るためには本人の許可が必須になってしますので、行動履歴から浮気の特定をすることも困難だと言えます。
まとめ|iPhoneで相手にバレずに居場所を検索するのは難しい
ここまでお伝えしたことの繰り返しになりますが、iPhoneの位置情報共有や履歴だけで浮気の特定、浮気場所の特定をすることは困難だと結論つけられます。
まずは、本人の許可が必要になる場面がいくつも出てきてしまうため、本人に知られないまま調べることが難しいです。 勝手にログインやアクセスをしようとすれば、違法行為にもなり得ますし、相手に通知がされて、そこから「浮気を疑われている」と気付かれる可能性もあります。
普段から位置情報を共有している関係であれば、どこにいるかを知ることはできますが、そもそも位置情報共有している状態で、安易に浮気するような軽率な行動もしないでしょう。
共有をOFFにしたり、入念な人は予備のスマホを使って浮気相手と連絡して会っていたりするかもしれません。いずれにしても、iPhoneの位置情報だけで浮気の特定や証拠にすることは非常に難しいので、いつ・どこにいたことを裏付けるための補助的なもの程度だと思っていた方が良いです。
パートナーが浮気をしていることが怪しいと思ったのであれば、自分で無理に調べすぎるのではなく、浮気調査に力を入れている探偵に相談して、浮気調査を依頼することも検討してみましょう。