パートナーの浮気が疑わしい場合、普段から使っているiPhoneの中身が気になるものです。ただし、多くの人はiPhoneにロックをかけているため、中身を見るためにはロックを解除をしなくてはなりません。
先にお伝えすると、iPhoneのロックを解除して勝手にiPhoneを除き見る行為はおすすめすることができません。こちらの記事では、iPhoneのロックを解除して浮気を確かめることがNGである理由についてご説明します。
その一方で、iPhoneの中を見なくても浮気の証拠を集めることもできますので、ぜひ他の方法に切り替えるためのきっかけにしていただければと思います。
パートナーのiPhoneを内緒で解除するのは難しい
冒頭ですでに触れたように、パートナーのiPhoneのロックを勝手に解除して中身を見る行為は、難しかったり違法になったりして、おすすめすることができないということが結論です。実際に、どのような部分がおすすめできないかをご説明します。
勝手にロック解除してiPhoneを見るのは違法性が高い
ロックされているiPhoneを無断で解除して、メールやLINEのやり取り、写真などを勝手に見る行為はプライバシー権の侵害に該当する可能性があります。
手紙と同様に、電子メールも個人の重要なプライバシーです。そのため、家族であっても、本人の許可なしに、人の電子メールを覗き見ることはプライバシーの侵害になります。
プライバシー権の侵害そのものに刑事罰はありませんが、不法行為であることには違いありません。そのため、相手から慰謝料請求をされてしまう理由を作ってしまいます。
(不法行為による損害賠償)第七百九条
故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。(財産以外の損害の賠償)第七百十条
他人の身体、自由若しくは名誉を侵害した場合又は他人の財産権を侵害した場合のいずれであるかを問わず、前条の規定により損害賠償の責任を負う者は、財産以外の損害に対しても、その賠償をしなければならない。
実際には、浮気調査のために浮気相手の情報を集めるなどの正当な理由がある場合には、プライバシー権の侵害違法性が阻却される場合があります。なので、直ちに違法になるとは断言できませんが、トラブルの種になってしまうことは否めません。
また、法律違反かどうかに関係なく、たとえ配偶者でも勝手にiPhoneの中を見られる行為を良く思う人はいません。勝手にロックを解除したことがバレてしまえば、浮気の有無に関わらず夫婦関係を悪化させてしまう原因にもなるでしょう。
2重3重でロックが掛けられている事も多い
iPhoneのロック解除は1つ目の関門に過ぎません。実際に浮気をしている人は、特に警戒心も強く、第2第3のロックをかけていることも少なくないのです。
例えば、iPhoneのロックとは別の番号でLINEや写真フォルダにもロックがかけられていることもあります。1つのパスワードなら心当たりがあって突破できたとしても、2個目3個目のパスワードまで解除するとなると難易度も相当上がります。
また、普段使うような連絡ツールや写真フォルダに浮気の情報が残ることを敬遠して、普段は使っていないアプリ・SNSなどで連絡しており、浮気の情報が中々見つからないこともあります。
iPhoneのロックが解除できたからといって、簡単に浮気の情報が手に入るとは限らないのです。
iPhoneの画面ロックの方法と解除が難しい理由
iPhoneのロック解除は難しく、浮気の証拠が掴めないとお伝えしましたが、こちらで簡単にiPhoneのロック解除の方法をお伝えします。ただ、iPhoneも年々セキュリティが強化されていますので、簡単にロック解除ができないようになりつつあります。
パスコード
Touch IDやFace IDの認証がうまくいかない場合には、6桁のパスコードの入力によってロック画面を解除することができます。
パスコードはセキュリティにそこまで気を遣っていない方であれば、次のような番号に設定していることが多いです。
- 西暦の末2桁+誕生日や記念日
- もしくは誕生日や記念日+西暦の末2桁
- 000000などの同じ数字の並び(押しやすいから)
- 123456などの単純な並び
- 123123などの繰り返し
上記の数字を何パターンか入れてみると解除できる可能性もあるかもしれませんが、浮気をしている人は警戒心が強いため、複雑なパスコードに変更されている可能性が高いです。
Touch ID(指紋認証)
iPhone8以前のホームボタンがあるタイプの端末では、Touch ID(指紋認証)によってロック解除やパスワード入力を行います。登録した指紋にしか反応せず、未登録の指でホームボタンを押せばパスコード入力が求められます。
パートナーが寝ている間に手元にiPhoneを持ってきて、指紋を読み込ませてロックを解除するなどの荒技もありますが、そこまですれば、お伝えの通りプライバシー権侵害のトラブルに発展する可能性も高いので注意が必要です。
Face ID(顔認証)
iPhone X以降はホームボタンが撤去され、Face ID(顔認証)によるロック解除やパスワード入力がデフォルトになりました。
Touch IDであれば、寝ている間に相手の指を勝手に読み込ませて…という荒技も不可能ではありませんでしたが、Face IDになったことでよりセキュリティ能力が高くなっています。
基本的には登録した人の目が空いている顔に反応しますので、寝ている顔を読み込ませてロック解除することは困難です。また、3Dで顔を判断しているため、顔写真を読み込ませても反応は示しません。
すなわち、本人に了承を得て認証してもらわないと、Face IDでロックを解除することはできない状況にあります。
iPhoneをロック解除して浮気を確かめるリスク
このように、持ち主の認証がない状態でロック画面を解除する方法もありますが、勝手にロックを解除して浮気を確かめることにはリスクも多くあります。
また、iPhoneのロック画面を解除しただけで浮気の証拠が見つけられるとも限りません。そこまでのリスクを背負ってまでiPhoneのロックを解除する必要があるのかを冷静に考えてみてください。
ロック解除を試みた事がバレて関係が悪化する
率直に申し上げると、ロック解除をしたとしても、そのことが直接判明することはありません。ただ、パスコードの入力が間違った場合、数分間の使用制限がかかり、その結果バレるようなことが起こり得ます。
≪iPhoneのパスコード連続失敗と使用制限≫
- 6回連続:1分間
- 7回連続:5分間
- 8回連続:15分間
- 9回連続:60分間
勝手にロックを解除しようとしたことがバレた場合、相手が感情的になることも多いでしょう。
相手の怒りが強い場合には、プライバシー権侵害を主張してきて、損害賠償請求問題にまで発展する可能性もゼロとは言えなくなるのです。
浮気の証拠を隠蔽される恐れがある
勝手にロック解除しようとしたことがバレた場合、直接文句を言うのではなく、それ以上浮気がバレないようにと、浮気の証拠を隠蔽されてしまう可能性も出てきます。
より厳しく厳重にロックがかけられたり、写真やメッセージのやり取りを削除されてしまったりして、それ以上の証拠集めが非常に困難にもなります。
また、これから浮気に出かける際にも警戒が強くなるため、たとえ今後探偵に浮気調査を依頼したとしても、証拠集めが難しくなってしまうことになるのです。
iPhoneの中身を見れたとしても証拠とならない可能性がある
もしロック解除ができてiPhoneの中身が見られたとしても、浮気の証拠にできない情報しか手に入れられないケースも往々にしてあります。
他の異性との親密なやり取りが見つかっても、「仕事の関係で少し仲良くなっただけ」「浮気はなかった」などと言い逃れができる余地は十分にあります。
浮気の証拠として役に立つのは、他の異性と肉体関係(不貞行為)があったと分かる情報でないと有効にならないことが多いです。主な内容として、次のようなものが挙げられます。
- 不倫相手と一緒にホテルや旅行先にいる写真
- 性行為中や直後の写真・動画・音声
- 「また泊まりに来てね」などの一夜を共に過ごしたことが分かるような内容
- 「今日は安全日」「コンドーム買ってきて」など肉体関係があることが分かる内容
- 浮気相手との電話や会話の録音
上記のような、一発で浮気だと分かるような内容を不用意にスマホ内に残している人も少ないでしょう。たとえロック画面を突破できたとしても証拠が取れないようなことも往々にしてあるのです。
まとめ
配偶者の浮気が疑わしい場合、スマホの中に何かしらの情報・証拠が残っていると考えて、iPhoneのロック解除を試みようとする方も少なくないでしょう。
勝手にiPhoneのロック解除をする行為は、次のようなリスクがあるためおすすめすることができません。
- 勝手にロック解除する行為はプライバシー権侵害などの揉め事の原因になる
- ロック解除できて浮気の証拠が見つけられるとは限らない
スマホの中を見る以外にも、浮気の証拠を見つける方法はいくつかありますので、ぜひ他の手段も検討してみてください。
また、浮気の可能性が高かったり、浮気を理由に離婚や慰謝料請求も考えていたりする方は、より確かな証拠を確保するためにも、探偵に浮気調査することも検討してみてください。