外壁塗装を検討している方の中には、費用が安いからという理由でウレタン塗料を検討している方も少なくないでしょう。
しかし、近年ウレタン塗料は使用される頻度が減ってきていることから、「本当に使用しても良いのか」という不安を持っている方も多いです。
本記事では外壁塗装で使用するウレタン塗料のメリット・デメリットや費用相場などについて解説します。
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外壁塗装で使用するウレタン塗料とは
ウレタン塗料とは、ウレタン樹脂を使用した塗料のことです。外壁塗装に使用される塗料の中では費用が安く、コストパフォーマンスに優れていたため、以前はよく使用されていました。
しかし、よりコストパフォーマンスが良い「シリコン塗料」が出てきたことによって、ウレタン塗料を使用するケースも少なくなり、現在では「シリコン塗料」の方が選ばれています。
ウレタン塗装の平米単価
ウレタン塗装の平米単価は「1,700〜2,200円」が相場です。40坪の住宅でウレタン塗料を使用する場合は、塗料代だけで「291,720〜377,520円」の費用が必要です。
外壁塗装に使用する塗料の中では比較的な安価な塗料になります。このため、費用を抑えたい方に向いている塗装です。なお、以下の表は代表的なウレタン塗料の種類と価格です。
名称 | メーカー | 単価(平方メートル) |
---|---|---|
ニッペ ファインウレタンU100 | 日本ペイント | 1,750円 |
ニッペ 1液ファインウレタンU100 | 日本ペイント | 1,650円 |
クリーンマイルドウレタン | エスケー化研 | 1,800円 |
一液マイルドウレタン | エスケー化研 | 1,600円 |
セラMレタン | 関西ペイント | 2,600円 |
ビニロックウレタン | ロックペイント | 1,500円 |
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ウレタン塗料の耐用年数
ウレタン塗料の耐用年数は「7〜10年」が目安です。耐用年数も価格と同様に商品ごとに異なっています。
たとえば、日本ペイントのファインウレタンU100は耐用年数が「7年~10年程度」ですが、エスケー化研のクリーンマイルドウレタンは、耐用年数は「10年~12年」と長いです。
ウレタン塗料は、外壁塗装に使用する塗料の中では耐用年数は長い方ではありません。このため、耐用年数が長い塗料と比較すると、メンテナンス回数が多くなる可能性が高いです。
なお、以下の表は外壁塗装で使用される代表的な塗料の耐用年数です。
種類 | 耐用年数 |
---|---|
アクリル塗料 | 4〜8年 |
ウレタン塗料 | 7~10年 |
シリコン塗料 | 7~15年 |
ラジカル制御形塗料 | 12~16年 |
フッ塗料 | 15~20年 |
無機塗料 | 20~25年 |
光触媒塗料 | 15~20年 |
外壁塗装でウレタン塗料は近年あまり使われない
近年、ウレタン塗料は外壁塗装であまり使用されなくなっています。ウレタン塗料よりも耐久性が高く価格も比較的安価なシリコン塗料が販売されたためです。
とはいえ、ウレタン塗料がまったく使用されていないわけではありません。シリコン塗料よりも安価であるため、費用を抑えたい方がウレタン塗料を選んでいます。
このように、ウレタン塗料を選択する方がいるのも事実なので、一概にウレタン塗料よりもシリコン塗料が良いとは言えません。
ウレタン塗料の種類
ウレタン塗料には「ポリウレタン樹脂塗料」と「アクリルウレタン樹脂塗料」の2種類があります。ここでは、上記の2種類の塗料について解説していきましょう。
ポリウレタン樹脂塗料
ポリウレタン塗料は、ポリオール樹脂とイソシアネート樹脂を使用して作成した塗料のことです。
主剤として複数の水酸基を持つ樹脂(ポリオール)と硬化剤としてのポリイソシアネートを組み合わせた塗料の総称で、使用するポリオールとポリイソシアネートの組み合わせ次第で、様々な特徴を示します。
ポリウレタン塗料は光沢性が強く、高級感のある仕上がりになる特徴があります。しかし、アクリルウレタンよりも耐候性が劣るなどの理由で、現在はウレタン塗料の中でも使用される頻度が少なくなっています。
アクリルウレタン樹脂塗料
アクリルウレタンは、アクリルポリオール樹脂とポリイソシアネート樹脂を使用した塗料のことです。「耐候性・塗膜性能」が優れている特徴があります。そのため、他の種類よりも使用される頻度が多いです。
アクリルポリオールを主剤とするものが現在の主流となっており、アクリルウレタン塗料と呼びます。硬化剤としては、無黄変性である脂肪族系のポリイソシアネートが使用され、耐候性、塗膜性能、仕上がり外観に優れています。
ウレタン塗装のメリットデメリット
ここでは、ウレタン塗装のメリットデメリットについて解説するので、利用を検討している方は参考にしてください。
メリット
ウレタン塗装のメリットは下記のとおりです。
- 他の塗料と比べると安価であるため、外壁塗装にかかる費用を抑えられる
- カラーバリエーション多く、理想の色が見つかる可能性が高い
- 塗膜が柔らかくて外壁材に密着するため外壁のひび割れなどによって塗膜が割れにくい
上記のメリットがあるため、外壁の色にこだわりたい方や外壁塗装の費用を抑えたい方におすすめの塗装です。
デメリット
ウレタン塗装のデメリットは以下のとおりです。
- 耐用年数が「7~10年」と他の塗装よりも低く、メンテナンス費用が高くなる可能性がある
- シリコン塗装と比べると光沢率が低く、変色しやすくチョーキングも発生しやすい
- 水や湿気との相性が良くないため、作業性もよくないため扱いにくい
- 塗膜が柔らかいため汚れが付着しやすく汚染性が高い
ウレタン塗料は上記のデメリットがあるため、将来のメンテナンスコストを下げたい方には向いていません。
なお、上記のデメリットを知っていてもウレタン塗料を使用した外壁塗装を依頼したいという場合は、ウレタン塗料の取り扱いに実績が豊富な業者に依頼するようにしましょう。
取り扱いにくい塗料であるため、慣れた業者でないと塗りムラなどが起きる可能性があり注意が必要です。
ウレタン塗料の代表的なメーカー
ウレタン塗料を提供しているメーカーは多数あります。そのため、どのメーカーの商品を選べば良いかわからないという方も多いです。ここでは、ウレタン塗料の代表的なメーカーと商品を紹介します。
日本ペイント
日本ペイントは、建設用塗料や自動車補修用塗料の販売している国内シェアNO.1の大手塗料メーカーです。1881年に創業した日本で初めて塗料製造に成功した会社で、140年を超える実績があり、信頼性の高い商品を数多く提供しています。
そんな日本ペイントが提供しているウレタン塗料でおすすめの商品が「ニッペ ファインウレタンU100」です。外壁塗装用の水性塗料で臭いが少なく作業がしやすいうえに、「防カビ・防藻性・低汚染性・高耐候性」に優れているので外壁を長く綺麗に保てる塗料になります。
どのウレタン塗料を使用するか悩んだら、ファインウレタンを検討してみてください。
ロックペイント
ロックペイントは1952年創業の塗料メーカーです。建築用塗料以外にも工業用や個人が使用するDIY用の塗料なども販売しています。
そんなロックペイントが提供しているウレタン塗料で代表的な商品が「ビニロックウレタン」です。高い耐候性があるうえに、綿密な塗膜を形成するため耐汚染性も高く、汚れにくいという特徴があります。
したがって、外壁を清潔に保ちたい方におすすめのウレタン塗料です。
関西ペイント
関西ペイントは、1918年創業の歴史ある塗料メーカーです。「建築用・自動車・船舶・工事用」などの幅広い分野で使用される塗料を販売しており、国内だけでなく海外にも進出しています。
そんな関西ペイントが提供しているウレタン塗料でおすすめの商品が「セラMレタン」です。汚染性能が低く防藻防カビ性能が高いため、外壁が汚れにくい特徴があります。
また、耐久性、耐候性も優れているのでウレタン塗料の中でも長持ちする可能性が高い塗料です。
まとめ
ウレタン塗料は価格が安い特徴を持っていますが、耐用年数が低いなどのデメリットも多く、使用されることが減ってきています。
とはいえ、外壁塗装の費用を抑えたい方にはまだまだ人気のある塗料です。
本記事では上記も併せてウレタン塗料のメリット・デメリット、費用相場などについて詳しく解説しているので、ウレタン塗料を検討している方は本記事を参考にしてください。
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