セックスレスでの浮気は仕方ない？離婚や慰謝料は請求できる？

セックスレスとは、病気などの特別な事情がない状態で1ヶ月以上セックスをしていない状況を言います。これは、1994年に日本性科学会が定義した内容ですが、1ヶ月未満でもセックスをする回数が極端に減っているようであれば、セックスレスの予兆があると考えられます。

セックスレスの原因として、夫婦の愛情が薄れて徐々にセックスをしなくとこもありますし、夫婦片方が疲労やマンネリなどを理由にセックスを拒んでセックスレスになることもあります。

セックスレスで問題となることは、片方は「セックスをしたくない」と思っているのに、片方は「セックスしたい」と思っている状況になることです。夫婦間でセックスができないため、性欲を解消するために浮気に走ってしまう大きな要因ともなります。

こちらの記事では、セックスレスと浮気の関係と浮気された場合の解決方法についてご説明します。

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セックスレスとは

冒頭でもご説明したように、セックスレスとは病気などの特別な事情がないカップルが1ヶ月以上セックスをしていないような状態です。これは日本性科学会が1994年に定義したものです。

夫婦がセックスレスに陥る原因は、パートナーのどちらかがセックスに対して次のような感情を持っていることが多いようです。

セックスしたくない人の理由
男性の理由	割合	女性の理由	割合
年齢的にもうよい※	40.4%	面倒くさい	48.9％
面倒くさい	35.3％	性欲がない	42.7％
忙しくて疲れている	21.8％	年齢的にもうよい※	38.7％
性欲がない	21.5％	忙しくて疲れている	25.3％
マスターベーションが良い	12.5％	相手に愛がない	7.3％

※40代以降に多い理由
参考：「満足度・セックスレス・気持ち・マスターベーションに関するアンケート｜相模ゴム工業株式会社」

また、セックスはしたいと思っていても、次の理由からセックスレスになることもあります。

セックスしたくてもできない人の理由
男性の理由	割合	女性の理由	割合
相手がその気にならない	44.5%	相手がその気にならない	33.9％
セックスのきっかけがない	23.3％	忙しくて疲れている	32.1％
忙しくて疲れている	21.8％	忙しくて時間がない	29.5％
子供や家族がいてしにくい	20.6％	子供や家族がいてしにくい	24.0％
相手に飽きている	18.9％	セックスのきっかけがない	23.3％

参考：「満足度・セックスレス・気持ち・マスターベーションに関するアンケート｜相模ゴム工業株式会社」

「忙しくてセックスできない」という理由であれば、浮気する暇もないと推測できますが、赤字の理由のように「相手に飽きた・愛がない」「相手がその気になってくれない」との理由からセックスレスに陥っている夫婦であれば、浮気が始まってしまう原因に十分になり得ると考えられるでしょう。

セックスレスに悩む夫婦の割合

このように、浮気にもなり得るセックスレスですが、実際にどのくらいの夫婦がセックスレスだと感じているのでしょうか？

コンドームを製造している「相模ゴム株式会社」が行った「あなたはご自身のセックス頻度に関してどう思いますか？」というアンケートに対して、次のような結果が出ていました。

引用：Qあなたはご自身のセックス頻度に関してどう思いますか？｜相模ゴム株式会社

上記の結果は夫婦以外の彼氏・彼女のカップルの回答も含まれていますが、なんと半数以上が「セックスの回数が少ない」と感じています。

十分にセックスできていると感じているカップルはわずか7％ほどで、セックスレスを感じているカップルが多いことが分かります。

【関連】既婚者の浮気率は約2割？既婚男性と女性の浮気率や理由の違い

仕方ない？セックスレスが浮気に繋がる理由

繰り返しになりますが、セックスレスに陥っているカップルは多く、セックスレスから浮気に発展する可能性も高いと考えられます。さらに深掘りして、どのような理由・心情から浮気が始まっていくのかをお伝えします。

性欲が満たされないから

セックスは2人がいて成り立つものですが、同じ時に2人ともその気になれるとは限りません。実際にセックスをしたくてもできない人の多くの理由が「相手がその気になってくれない」というものでした。

1度や2度なら我慢したりマスターベーションで代用したりできますが、あまりにも性の不一致が繰り返されていくと我慢もできなくなってきます。そのうち、夫婦以外のセックス相手を求めて異性に近づくようになり、浮気関係が始まってしまうのです。

寂しさを埋めるために

性欲だけではなく、心情的な面の穴埋めをするために浮気が始まるパターンも多いです。

セックスの相手をされなくなった人は、「性欲が満たされない」という思いだけではなく、「相手にしてくれなくて寂しい」「私は必要にされていない？」などの思いを持つこともあるでしょう。

そのようなタイミングで親密になって話に乗ってくれる魅力的な異性が現れてしまえば、簡単に心も身体も許してしまうようなことにもなりかねません。

浮気からセックスレスになることも

ここまではセックスレスが原因で浮気が始まることを前提にお伝えしてきましたが、反対に浮気が先にあって、徐々に夫婦間のセックスが減っていくケースもあり得ます。

浮気相手とセックスをしていれば、ある程度の性欲も満たせるため、「夫婦でわざわざセックスしなくていいや」と思う人も出てきます。また、浮気相手に本気になると、配偶者への愛が薄れたり、場合によっては嫌悪感を抱いたりすることも起こり得ます。

後述しますが、あなたが浮気されて慰謝料請求を考えているようなケースでは、セックスレスが先か？浮気が先か？で、慰謝料請求の額にも影響してきますので、いつから浮気が始まって、いつからセックスレスになっていたのか？を把握しておかなくてはなりません。

【関連】長期間にわたる浮気は本気度が高い！本気の浮気をしている人の特徴

セックスレスで浮気されたら離婚できる？

セックスレスが続いた結果、配偶者から浮気をされてしまうことも起こり得ます。浮気をされた場合には、浮気をされた側から離婚を切り出せば、相手の合意なしに離婚を決めることも可能になります。また、浮気の事実が分かる証拠を突きつければ、慰謝料請求が認められることもあります。

浮気は法律で認められる離婚理由

通常、離婚をする場合には夫婦の合意が必要になりますが、夫婦どちらかに落ち度があるような場合、相手が離婚に反対していても裁判によって一方的に離婚を決めることができます。

裁判で認められる離婚理由は次の5つです。

（裁判上の離婚）第七百七十条　
夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。

一　配偶者に不貞な行為があったとき。
二　配偶者から悪意で遺棄されたとき。
三　配偶者の生死が三年以上明らかでないとき。
四　配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。
五　その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。

引用：民法第770条

不貞行為とは：婚姻している者が配偶者以外の異性と肉体関係を持つこと。夫婦双方に課された貞操義務違反に該当する（関連：既婚者の浮気はどこから？）

不貞行為は、配偶者以外の異性と肉体関係があることが前提ですので、浮気という漠然とした理由や証拠ではなく、ラブホテルに出入りする写真や肉体関係があったと分かるメッセージのやり取りなどを証拠にしておく必要があります。

きちんと証拠を準備できれば、離婚請求だけでなく、後述するような慰謝料請求も認められる可能性が高いです。

【関連】浮気の証拠がない時の集め方と慰謝料請求で有効な証拠