外壁塗装を検討する際に、トラブルを懸念する方は少なくありません。インターネットで外壁塗装と調べていると、トラブルに巻き込まれたという記事や投稿を目にすることが珍しくないためです。
実際、外壁塗装でトラブルに巻き込まれたという話はよく耳にします。ご自身がトラブルに巻き込まれたいためには、実際に起きたトラブルの内容を理解して適切な対策をしておくことが大切です。
この記事では、外壁塗装でよくある6つのトラブル事例と外壁塗装でトラブルに遭わないため気をつけるべきポイントについて解説していきます。外壁塗装を検討している方は参考にしてみてください。
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外壁塗装を含むリフォームに関するトラブル件数
公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センターが公表している「住宅相談統計年報2021」によると、2020年に起きた外壁塗装を含むリフォームに関するトラブル件数は「6,384件」です。
また、過去の推移を確認すると、2011年からリフォームに関するトラブルの相談件数は年々増えていることが分かります。
特に、リフォームに関するトラブルのうち、雨漏りやひび割れなどの外壁や屋根の不具合に関する相談は「4,082件」で全体の65.8%を占めており、外壁に関するトラブルが非常に多いことは明らかです。
外壁塗装のトラブル事例6選
ここでは外壁塗装でよくあるトラブル事例を6つご紹介します。どんなトラブルが起きているのか事前に把握しておきましょう。
仕上がりがイメージしていたものと違う
外壁塗装で最もよくあるトラブルが、外壁の仕上がりがイメージと違うというトラブルです。例えば、「想像していた色と違う」、「色見本の色と塗装後の色が違う」というケースがあります。
このようなケースでは、一度納得して色を選んでいるため、外壁塗装業者が無料で違う色に塗り替えてくれることはありません。どうしても気に入らないという方は、自分で費用を負担して塗り替える必要があります。
また、塗装した塗料の種類によっては上塗りできないケースもあるため注意が必要です。ちなみに、外壁塗装の仕上がりに関するトラブルを防ぐためには、色を選ぶ段階で色見本を確認したうえで、実際にその色を塗装した家を確認するなどして納得できる色を選ぶようにしましょう。
【関連】一軒家の外壁塗装で人気の色や組み合わせは?失敗しない色の選び方
追加の費用を請求された
外壁塗装の施工中に追加費用を請求されたというトラブルもよくあります。このトラブルは、工事前に外壁塗装業者から「追加工事が必要になるかもしれない」という説明がされていないことが原因で起こりうるトラブルです。
ちなみに、追加費用が必要になること自体は業者が悪いわけではありません。外壁塗装に着手してから追加工事が必要な箇所が見つかるケースもあり、事前に見積もり入れることができないことも珍しくないためです。
ただし、外壁塗装業者が「劣化状況によっては外壁塗装の施工時に追加工事が必要になる」という説明をしていれば問題ないため、そういった説明を省く業者は信頼性の低い業者の可能性があります。また、中には費用を吊り上げようとする悪質な業者も存在するのも事実です。
このような業者に引っかからないようにするためにも、業者から追加工事の提案をされた際は、詳細な説明を求めるようにしましょう。仮に説明を拒んだり、はぐらかそうとする業者は悪質な業者である可能性が高いので、第三者機関に相談することをおすすめします。
工期が大幅に伸びた
当初予定していた工期が大幅に伸びたためにトラブルになったという事例も多いです。外壁塗装は天気や気候で塗装ができなくなるため、工事スケジュールが遅れることはよくあります。
特に梅雨は天気が安定せずに工期が予定より大幅に伸びる可能性が高いため、ある程度は大目に見るようにしてください。ただし、業者の都合によって工期が遅れているケースも少なからずあります。そういったケースは業者側に問題があるため、クレームを入れて改善してもらうべきです。
【関連】
・外壁塗装にふさわしくない月は?おすすめの時期や季節による違い
・外壁塗装は何日かかる?工事期間の目安と各工程にかかる日数
高圧洗浄時に水が屋内に侵入した
塗料を塗る前に行う高圧洗浄で室内に水が侵入したというトラブルもよくあります。水が侵入する原因は以下の2つが考えられ、基本的に業者側に問題がある可能性が高いです。
- 窓やドアの鍵の閉め忘れが原因のもの
- コーキング部分に大きな割れ目が原因のもの
両方とも事前に業者がよく確認をしておけば防げる原因であるため、発生した際はクレームを入れてすぐに改善してもらう必要があります。
ただし、事前に説明があったにもかかわらず依頼した側が鍵を閉め忘れたなどの不注意で発生している場合は、一度作業を止めてもらいすぐに鍵を閉めるようにしましょう。
足場の設置や解体の時に外壁や窓が傷付いた
足場の設置や解体時に、建物や窓に傷が付いてトラブルになるケースもあります。こういったケースでは、業者側の不注意で発生しているため、業者の保険で対処してくれることが多いです。しかし、保険に加入していない業者の場合は、責任の所在をうやむやにして逃れようとするケースも珍しくありません。
足場を設置する業者は下請け業者であるため、外壁塗装業者と足場業者が責任の擦りつけ合いをするケースもよくあります。このようなトラブルに巻き込まれないためにも、事前に業者が保険に加入しているのかを確認するようにしましょう。
塗料が車や隣家に付いてしまった
外壁の近くに車が停まっていた場合や隣の家との距離が近い場合、塗料が車や隣家に付いてしまい近隣住民とのトラブルが起きる可能性があります。仮に近隣住民から上記のような内容でクレームを受けたら、すぐに業者と一緒に謝罪をするようにしましょう。
もちろんトラブルになった原因は業者にありますが、業者任せにせず一緒に謝罪することで印象がよくなりトラブルの深刻化を防ぐことができます。
なお、ただ謝罪するだけでなく事実確認を行ない可能な限り早く業者と対応策を提案することも重要です。迅速に行動することでトラブルがスムーズに解決できる可能性が高くなるので、すぐに対応を行いましょう。
外壁塗装のトラブルを相談できる窓口
外壁塗装でトラブルが起きて自身で解決が難しい場合は、第三者機関に相談することをおすすめします。では、どこに相談すれば良いのでしょうか?外壁塗装のトラブルを相談できる窓口を3つ紹介します。
公益社団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター
公益社団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センターは、住居に関する「困った」を相談できる国土交通大臣指定の相談窓口です。住居に関することなら何でも相談でき、外壁塗装に関するトラブルも相談できます。
ただし、公益社団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センターは、直接業者と交渉してトラブルの解決をしてくれるわけではありません。あくまでもトラブルを解決するためのアドバイスをしてくれる機関であることを理解しておきましょう。
【公式サイト】住宅リフォーム・紛争処理支援センター
独立行政法人国民生活センター
独立行政法人国民生活センターも外壁塗装に関する相談ができる窓口です。というよりも、消費生活に関する消費者と事業者間のトラブルなら何でも相談できます。
実際、過去に外壁塗装に関するトラブルの解決に協力しているため、安心して相談するようにしてください。
【公式サイト】独立行政法人国民生活センター
弁護士
弁護士にも外壁塗装に関する相談が可能です。当然、相応の相談料はかかりますが、解決に繋がる法的アドバイスをしてくれます。特に、訴訟に発展する状態まで揉めた際には、心強い味方になってくれることは間違いありません。
なお、初回の相談は無料という弁護士事務所も多いので、弁護士に相談するなら初回無料のサービスがある弁護士事務所に相談しましょう。
外壁塗装でトラブルに遭わないために気を付けること
外壁塗装でトラブルに遭わないためには、3つ注意すべき点があります。紹介したトラブルに巻き込まれないようにするためにも、解説する内容をよく理解しておきましょう。
訪問販売業者やしつこい営業には注意する
外壁塗装業者の中には、訪問販売で外壁塗装を勧めてくる業者があります。そういった強引でしつこい営業をして仕事を獲得しようとする業者は、質の悪い業者が多いため注意が必要です。
仮に質の悪い業者に依頼してしまうと、説明を怠ったり丁寧な施工をしなかったりして、紹介したようなトラブルが起きる可能性が高くなります。そのため、訪問販売業者やしつこい営業をしてくる業者に依頼するのは避けるようにしましょう。
複数の業者から見積もりを取る
複数の業者から見積もりを取ることも悪質な業者に依頼するのを防ぐ有効な手段になります。見積もりの金額や業者の対応を比較することで、信頼性の高い業者を見極められるためです。
ただし、見積もり結果だけで依頼する業者を決めるのはおすすめできません。見積もりが安すぎる業者は、施工中に追加費用を請求してきたり、手抜き工事をする悪質な業者の可能性があるためです。そのため、見積もりだけでなく、必ず対応や実績を確認するようにしましょう。
【関連】外壁塗装の見積もり時の注意点や見積書で確認すべき項目
リフォーム見積チェックサービスを利用する
複数の会社に見積もりを依頼するなら、リフォーム見積チェックサービスを利用することをおすすめします。
インターネットから一括で複数の会社に見積もりを依頼できるため、見積もり依頼にかかる手間と時間を省くことが可能なためです。
ただし、複数社から電話がかかってくるケースが多く、電話対応が面倒という方は避けた方がいいでしょう。
まとめ
外壁塗装を依頼した場合、さまざまなトラブルが起きる可能性があります。このため、万が一トラブルが起きた際に適切な対応ができるように、トラブル事例や相談先を理解しておく必要があります。
そこで、この記事ではトラブル事例や相談先を紹介しつつ、トラブルに巻き込まれないための注意点についても解説しました。外壁塗装を検討しているならこの記事を参考にしてみてください。
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