黒色に外壁塗装しているところ

外壁塗装の色選びで「外壁の色を黒にしよう」と考えている方も多いです。黒の外壁は色あせがしにくく、高級感がありオシャレな見た目になります。

しかし、安易に黒の外壁にしてしまうと、思わぬトラブルに発展する可能性もあるため、外壁を黒にする場合は慎重に選択しなければなりません。

この記事では、黒の外壁色のメリット・デメリット、外壁を黒にすると起こり得るトラブルについて解説します。

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外壁を黒色にするメリット

黒色の外壁には色あせしにくいなどの多数のメリットがあります。メリットをよく理解しておくことで、黒色の外壁が自分の家に最適なのかを判断できるため、内容をよく理解しておきましょう。

高級感がありオシャレ

黒色の外壁はシックで重厚感のある仕上がりになるため、他の外壁色と比較して高級感がある家に見せることが可能です。

また、黒色の外壁の家はあまり多くないため、周囲の景色に埋没することもありません。そのため、オシャレな家にしたい方やデザイン性にこだわりがある方には、黒色の外壁が向いています。

色あせしにくい

黒色の外壁は色あせしにくいというメリットもあります。顔料の原料であるカーボンブラックは強固な炭素結合を誇っており、光に分解されないという性質を持っているためです。

色あせしないということは、綺麗な家の外観を長期間保つことができます。黒の他には、白や青色なども色あせがしにくい色になります。外壁の色あせが気になる方は黒色の外壁を検討するようにしましょう。

【関連】外壁で色あせしない色とは|色あせの原因と劣化を防ぐには

黒ずみが目立たない

外壁には「黒ずみ」という黒い汚れが付着してしまうことがあります。これは、屋根や外壁、窓などに付着している汚れが雨によって流れ落ち、外壁に付着してしまう現象です。

雨で黒ずんだ外壁の写真

外壁の黒い汚れの正体は、雨だれです。これは、屋根や外壁、窓ガラスやサッシについた埃や排気ガス、雨水に含まれる炭酸カルシウムは雨が降ったときに流れ落ちます。そして雨だれは、その流れ落ちた汚れが外壁に付着する現象です。

引用元:外壁の黒い汚れの正体は? プロタイムズ阪神中央店

しかし、黒色の外壁は黒ずみが目立たないメリットがあります。ホコリや排気ガスによる汚れが付かないわけではありませんが、同系色であるため汚れが目立ちません。家の黒ずみが気になる方は黒色の壁を検討してみてください。

外壁を黒色にするデメリット

黒色の外壁は前述したようにメリットもありますが、デメリットも多いです。そのため、メリット・デメリットをよく理解したうえで比較検討する必要があります。

白い汚れが目立ちやすい

黒は排気ガスなどの黒ずみは目立ちませんが、一方で、鳥のフンなどの白い汚れは非常に目立ちます。特に白色の砂埃による汚れが目立ちやすく、近くに畑が多い場合には黒色の外壁は向いていません。

どうしても外壁の色を黒にする場合は、「汚れに強い」という機能がある外壁材や塗料を選ぶようにしてください。

【関連】外壁で汚れが目立たない色とは|外壁が汚れる原因や対策

劣化しやすい

黒色の外壁は劣化しやすいというデメリットがあります。外壁塗料が劣化する一番の原因である紫外線を吸収しやすい色であるためです。

外壁塗装が剥がれやすく、他の色の外壁と比較して短期間で劣化が目立ちはじめてしまいます。外壁を黒色にした場合は、こまめなメンテナンスが必要になることを理解しておきましょう。

熱を吸収しやすいため暑くなる

黒色の外壁を使用している家は、外壁の温度が高くなりやすい傾向があります。黒は太陽光を吸収しやすい色であるためです。

真夏などには外壁の温度が高くなり、子供が不用意に触って火傷する可能性もあります。

黒い外壁の表面温度:約50度
白い外壁の表面温度:約41度

上記のとおり、黒い外壁と白い外壁の表面温度の差は約9度です。いかに黒い外壁が熱を吸収して高温になりやすいのかイメージできたかと思います。

外壁の表面温度50度というのは、触れると火傷する恐れがあるほどの熱さです。小さな子供がいる家庭は特に注意してください。

引用元:黒い外壁でおしゃれな家に!メリット・デメリットと3つのポイント|ルーフカベドクター

ちなみに、今の家は断熱効果の高い断熱材を使用している家が多いため、外壁の温度が室内に影響することはほとんどないので、その点は心配不要です。

周囲から浮いた印象になる

黒色の外壁は、周囲の景観から浮いた印象になる可能性があります。一般的には白やベージュ、グレーなどの外壁の家が多く、黒の外壁の家は珍しいためです。

それどころか、「家から見た景色が黒になるのは不快」、「圧迫感を感じる」などの理由で黒の外壁を嫌う方もいます。「景観を乱している」と近隣トラブルに発展したケースもあり、「景観区域」に指定されている場所などではトラブルになる可能性が高いです。

景観区域とは
都市計画によって定められる地域地区の一つで、市街地の良好な景観を形成するための地区をいう。 その指定要件等は景観法に規定されている。

引用元:景観地区とは|不動産用語を調べる【アットホーム】

黒色の外壁にする場合は、近隣の住居や住んでいる地域にも配慮したうえで、問題ないと判断できた場合に選ぶようにしましょう。

外壁を黒にすると起こり得るトラブル

前述したように、外壁を黒にすることでトラブルに発展するケースがあります。ここでは、外壁を黒にすると起こり得る2つのトラブル事例を紹介します。

近所迷惑だと感じる人もいる

黒色の外壁は周囲の景観から浮いてしまい、近所迷惑だと感じる人もいます。実際、「黒の外壁が横にあると暗い印象になってしまうから迷惑だ」とトラブルになったケースもあるため注意が必要です。

どうしても黒の外壁にしたいという方は、トラブルに発展する可能性を理解したうえで黒を選択するようにしてください。なお、近隣の住宅の方に外壁を黒色にすることを事前に告知しておくと、トラブルを避けられる可能性もあります。

条例で使用できない場合がある

黒色は景観条例によって使用できない色に指定されている場合があります。何度も説明しているように黒の外壁は珍しく、周囲の景観を損なう可能性があるためです(関連: 景観法とは)。

特に、歴史的価値の高い有名建造物が近くにあるような地域の場合、景観条例によって黒の外壁が禁止されている可能性が高いため注意するようにしてください。

黒の外壁を使用する際は、住んでいる地域の景観法の内容を確認しておくようにしましょう。

黒色に合うオシャレなツートンカラー

外壁全面を黒色に塗装するよりも、黒と他の色を組み合わせたツートンカラーにしたほうが相手に与える圧迫感などを抑えられます。

そのため、ツートンカラーの外壁を検討する方も少なくありません。しかし、黒に合った色を選ばないと見た目が悪くなってしまう可能性があります。ここでは、黒に合うツートンカラーについてご紹介します。

ブラック×ホワイト

黒と白のツートンカラーの家

ブラックとホワイトの組み合わせはモノトーンカラーの王道です。ホワイトを組み合わせることで圧迫感のある印象が和らぎ明るい印象を与えられます。

また、塗る場所を変えるだけで印象が大きく変わるのも特徴です。例えば、1階をホワイトの外壁にして、2階をブラックの外壁にすることでメリハリがある見た目になり、モダンでスタイリッシュな印象を与えられます。

ブラック×グレー

ブラックとグレーの組み合わせたツートンカラーの外壁もおすすめです。グレーと組み合わせることで、ブラック単色よりも明るい雰囲気になり、都会感も感じさせる仕上がりになります。

都会感のあるオシャレな家にしたい方は、ブラックとグレーを組み合わせたツートンカラーの外壁を検討してみてください。

【関連】外壁塗装で色をグレーにすると後悔する?失敗しないための注意点

黒×木目調

黒と木目調の家

黒の外壁に木目調の外壁を合わせた外壁もおすすめです。木目調の外壁を組み合わせることでデザイン性が高く、高級感がある見た目になります。

また、珍しい組み合わせであるため、個性的な家に仕上げることも可能です。オシャレで個性的なデザインの家にしたい方は、黒と木目調を組み合わせた外壁を検討してみてください。

まとめ

黒の外壁は高級感がありオシャレな印象を与えられます。しかし、安易に黒の外壁にしてしまうと周囲に景観から浮いてしまい、近隣トラブルに発展する可能性があるため注意が必要です。

そういった事態を避けるためにも、外壁を黒にすると起こり得るトラブルをよく理解しておく必要があります。また、実際に外壁の色を選ぶ際には、カラーシミュレーションなどを活用し、業者とも相談しながら決めることをおすすめします。

【関連】一軒家の外壁塗装で人気の色や組み合わせは?失敗しない色の選び方

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