第二新卒での転職が「やばい」「やめとけ」と言われることがあります。しかし、結論として第二新卒での転職はやばくありません。
この記事では、やばくない理由や、企業側が「やばい」と感じる第二新卒の特徴もまとめました。第二新卒での転職を検討している方は、ぜひ参考にご確認ください。
【結論】第二新卒で転職するのはやばくない
結論から申し上げますと、第二新卒での転職はやばくないので大丈夫です。
2020年10月、厚生労働省は「新規学卒就職者の離職状況(平成29年3月卒業者の状況)」を公表しました。最終学歴ごとで見た、就職3年以内の離職率は以下の通りです。
学歴 | 離職率 |
---|---|
大卒 | 32.8% |
短大卒 | 43.0% |
高卒 | 39.5% |
中卒 | 59.8% |
調査結果によると3人に1人以上が就職から3年以内に離職しています。第二新卒での転職は、それほど珍しい話ではないのです。
終身雇用が一般的だった時代、第二新卒はネガティブな印象を持たれがちでした。しかし現在では、第二新卒を積極的に採用している企業も増えています。
大手転職サイト「doda」で2023年2月に調べた結果、求人数186,781件のうち101,140件が「第二新卒歓迎」でした。
全体的には中堅企業や中小企業が多いものの、大手企業でも募集を行っています。求人数から見ても、第二新卒を求めている企業は多く、転職すること自体も珍しい話ではありません。
第二新卒での転職が「やばい」「やめとけ」と言われる理由
第二新卒での転職が「やばい」「やめとけ」と言われる理由を紹介します。「第二新卒 転職」で検索すると出てくるのが、やばい・やめとけなどのネガティブなワードです。
大きな理由には以下の4つが考えられます。
- 良い企業から内定を貰えないから
- 新卒と同じ扱いになるから
- すぐに辞める人だと思われるから
- スキルや経験が何も身に付いていないから
良い企業から内定を貰えないから
第二新卒での転職がやばいと言われるのは、良い企業から内定を貰えないと考えている人が存在するのが理由の1つです。
良い企業の定義は人それぞれですが、「大きい会社=良い会社」とするなら、たしかに新卒の就活と比べると狙える大企業は少なくなるかもしれません。
なぜなら、大企業ほど中途採用の割合が低いからです(参照:中途採用に係る現状等について|厚生労働省)。
しかし、第二新卒を求める大企業も一定数あります。第二新卒はまだまだ若い人材でチャンスは無数にあります。
また、現在の会社で実績を積んだことによって、今よりも大きい会社に転職できる可能性も十分あります。
新卒と同じ扱いになるから
第二新卒での転職は、新卒と同じ扱いになるから「やばい」「やめておけ」と言う人もいます。たしかに、未経験の業種や職種に転職するのなら、新卒と同等の給料になる可能性が高いでしょう。
第二新卒で転職することによって、前職より一時的に給料が下がるかもしれません。ただし同業種への転職なら、前職の経験を考慮してくれる企業もあります。
すぐに辞める人だと思われるから
第二新卒で転職すると「すぐに辞める人」だと思われるのも理由の1つです。
新卒で就職してからすでに何回か転職している方は、採用担当者からネガティブな印象を受ける可能性があります。
しかし、新卒で2~3年勤めてから初めて転職活動をする方であれば、そこまで悪い印象は持たれないでしょう。
転職サイトの「リクナビNEXT」が採用担当者に行ったアンケートによると、「転職回数は3回目から気になる」というアンケート結果もあります(転職歴、何回目から気になりますか?|リクナビNEXT)
転職することは決して悪いことではありませんが、転職を繰り返すとどんどん不利な状況になっていく可能性があるので気を付けましょう。
スキルや経験が何も身に付いていないから
人によって異なりますが、第二新卒は経験やスキルが身に付いていないと考えられるのも理由のひとつです。
就職して1~3年なら、まだ専門的なスキルもなく、経験も乏しい人が多いでしょう。
基本的に第二新卒での転職は「中途採用」という扱いになります。企業は中途採用には即戦力となる人材を求めることが多いです。
しかし、第二新卒だとアピールできるほどの実績がないため、「転職はやめとけ」と言われるのです。
企業側が「やばい」と感じる第二新卒の特徴
企業側が「やばい」と感じる第二新卒の特徴を紹介します。代表的な特徴は次の3つです。
- ビジネスマナーが全く身についていない
- 忍耐力がなくすぐに退職してしまう
- 前職を辞めた理由をハッキリと言えない
特徴を知れば、転職活動で企業に「やばい」と思われないための対策を取れます。該当する要素がないか、自分を客観的にチェックしてみましょう。
ビジネスマナーが全く身についていない
第二新卒は「ビジネスマナーが身に付いていない」と思われていることがあり、それが「やばい」と言われる理由のひとつです。
第二新卒は新卒と違い、社会人経験が多少なりともあるので、企業側は基本的なビジネスマナーを求めています。
第二新卒は、一度就職し、社会人としての経験をしているため、電話の応対、名刺の受け渡しといった基本的なビジネスマナーを身に付けています。 新卒のように研修をする必要がなく、企業としては手間とコストをかけることなく、育成がしやすいと考えています。
ビジネスマナーが身に付いていないと、企業側は教育するコストと手間が掛かります。
そのため、あまりに社会人としてのマナーが見られない場合は、転職が上手くいかない可能性も高くなるでしょう。
最低でも、言葉遣いや身だしなみ、名刺交換などのビジネスマナーは身につけておきましょう。
忍耐力がなくすぐに退職してしまう
忍耐力がなくすぐに退職してしまうのも、企業側がやばいと感じる第二新卒の特徴です。
短期間で転職を繰り返すと、忍耐力のない人だと評価を受ける可能性があります。
企業に「忍耐力がないのかも」「すぐ辞めるのかも」と思われるのを避けるために、次のポイントに注意しましょう。
- 短期間で転職を繰り返さない
- 退職理由を他責にしない
- 転職後の会社では長く働きたいとアピールする
退職理由を会社や上司などのせいにしないのも大切です。他責にしてしまうと、問題が生じると他人のせいにする人物だと思われかねません。
退職理由と転職理由に一貫性を持たせることで、「目的を持って転職を選択している」と好印象に写ることも多いです。
前職を辞めた理由をハッキリと言えない
前職を辞めた理由をハッキリと言えないのも、企業が「やばい」と感じる第二新卒の特徴です。
転職時の面接では、基本的に「前職を辞めた理由」を聞かれます。これは「すぐに辞めないか」「トラブルを起こさないか」などを見極めるための質問でもあります。
前職を辞めた理由をハッキリ答えられないと、何か問題を起こして辞めたのでは?という印象を持たれてしまう可能性もあります。
ネガティブな印象を持たれないために、前職を辞めた理由は可能な限り「ポジティブな理由」にしましょう。
嘘はよくありませんが、事実をベースにして、なるべくポジティブな表現で説明できるよう、事前準備をしておきましょう。
まとめ
第二新卒の転職自体は、決してやばいことではありません。第二新卒はまだまだ若く、将来性に期待して積極的に採用を進めている企業も多いです。
また、現在の会社で仕事を続けるのも選択肢のひとつです。嫌なことがあったから衝動的に転職したいと考える方も多いですが、時間が経つにつれて問題が解決することは多いです。
まずは自分が本当に転職すべきかを考え、後悔しないような選択をしましょう。