最終面接の合格率や合格のサイン

転職活動の一次面接で手応えがあり、最終面接まで進んだ方は「あとは顔合わせや入社後の説明だ!」などと、ほぼ合格した気持ちになってしまう方も多いでしょう。しかし、転職の最終面接まで進んだからといって、必ずしも合格になるとは限りません

こちらの記事では、転職の最終面接まで進んだ際の合格率、最終面接で聞かれやすいことなどをお伝えします。 採用が確定するまで、気を緩めることなく、準備を進めて狙った会社で働けるようにしていきましょう。

転職活動時の最終面接はほぼ合格ではない

冒頭でもお伝えしたように、転職活動時の面接で最終面接に進んだからといって、合格するとは限りません。中途採用の面接では、一次面接と最終面接に分けられることが多いですが、それぞれ、担当者や面接で確認される項目に違いがあります。

面接の種類 担当者 面接で見られる内容
一次面接 人事担当
現場社員
  • 業務内容への適正
  • 職場に馴染めるかどうかの人柄や性格
最終面接 社長
役員
  • キャリアビジョンや考え方
  • 自社に対する理解や共感

一次面接では「採用後の仕事で支障なく働けるか?」「戦力になるか?」「すぐに辞めないか?」など、実用的な部分を見られることが多いです。そのため、現場のことを一番知っている、現場社員や人事の方が担当になります。

その一方で、最終面接では社長や役員などの採用決裁者が担当することが多いです。本人の考え方や会社に対する理解度、長く会社に貢献してくれるかなど、長期的・内面的な観点で面接が行われます。

そのため、一次面接と最終面接では、面接を担当する方の視点や受け取られ方も違います。一次面接は好感触でも、最終面接で社長や役員から「NG」と言われれば不採用となってしまうのです。

例えば、一次面接では「スキルが高く即戦力になる」と評価された方でも、最終面接で「このタイプの人は、すぐに独立してしまう」などと判断されてしまえば、不採用になってしまうこともあるのです。

中途採用の転職で最終面接の合格率は50%

最終面接まで進んだから「ほぼ合格」だと油断している方は、今一度気を引き締め直してください。最終面接の合格率は、一般的に50%程度と言われており、最終面接で不合格になることだって十分にあるのです。

応募から内定までの選考通過率引用:平均応募者数や選考通過・内定の確率はどれくらい?|マイナビ転職

あとは最終面接だけだから安心だ」などと勝手に思い込んで、準備も何もせずに当日を迎え、その結果最終面接での質問に上手く答えられず不合格になるようなことだけは避けてください。

転職の最終面接で合格のサインとは

最終面接の合格率は50%程度だとお伝えしましたが、最終面接での反応や質問内容などによっては、合格が近づいているサインだとわかる場合があります。こちらでは、転職の最終面接での合格のサインをご紹介します。

他社の選考状況を聞かれる

会社の立場からすると、良いと思った人材は内定を早く確定させて、他社に流れてしまうのを防ぎたいものです。そのため、他社の選考状況を直接聞いてくることがあります。

この質問に対しては正直に答えるべきですが、今面接を受けている会社が第一志望なのであれば、「御社が第一志望ですので、内定を頂ければ他社からの内定はお断りします。」などと、今受けている会社が一番だという意思を伝えると良いでしょう。

入社時期や給料などの具体的な話があった

入社時期や給料などの具体的な話があれば、いよいよ最後の折り合いをつける段階です。

基本的には求人票や事前に得られる情報から給料や労働条件などを説明されますが、不明点があればその都度詳しく聞いておきましょう。

もちろん、あなたにも会社を選ぶ権利がありますので、納得できない部分や理解できない部分があれば入社を断ることもできます。

面接官以外の従業員と顔合わせがあった

最終面接の担当者は、会社の社長や役員などの最終的な採用の決済者が出てくることが多いです。面接が終わった後に、実際に配属される社員との顔合わせなどがあった場合、会社としてはもう受け入れる体制を進めてると考えて良いでしょう。

場合によっては、実際の仕事現場を覗かせてもらって、これから一緒に働く社員に軽く挨拶をしたり、仕事内容の詳しい説明を受けたりすることもあるでしょう。ここまでくれば、直接採用とは言われていなくても、ほぼ合格になっているサインと安心して良いでしょう。

転職時の最終面接で聞かれること【質問例】

最終面接まで進んでもほぼ合格ということはなく、しっかり質問はされますし、それに対する回答も準備しておかなくてはなりません。

最後に、転職の最終面接でよく聞かれる質問内容や、それに答える際のヒントについて解説します。詳しくはご自身の状況に当てはめながら回答を用意していってくださいね。

他に選考が進んでいる会社はありますか?

上でも触れたように、自社への入社意欲を確かめるために、他社への選考状況を直接聞かれることがあります。近年の転職方法として、複数社に応募することは当たり前のことです。

ですので、他にも応募しているようであれば、正直に伝えて問題ありません。ただ、今最終面接を受けている会社が第一志望なのであれば、その意思も明確に伝え、内定をもらえた場合には、入社する意志が強いことも伝えておきましょう。

競合他社でなく当社を選んだ理由は?

志望動機は一次面接でもよく聞かれる内容ですが、最終面接ではより深掘りされた質問がされることも多いです。

どのような仕事・会社でも、同様の事業をしている会社は必ずありますので、数ある会社の中からこの会社を選んだ明確な理由を伝えていきましょう。

より効果的な志望動機を見つけるためには、事業内容や社風、労働環境などを事前にリサーチしておく必要もあります。

入社後に挑戦したいことはありますか?

最終面接では、採用する人の将来性も重要視しています。自社とマッチしており、長く働いて貢献してくれることを望んでいるからです。入社した後の働き方、将来的な立場や夢など、会社で実現できるかどうかを確認されることも多いでしょう。

ご自身の願望や夢を正直に伝えて問題ありませんが、会社の働き方と理想に大きなズレが生じている場合には、「弊社では難しそうなので、他の会社も検討してみてはいかがでしょうか?」などと失敗に終わるケースもあります。よって、この手の質問に対しても事前の調査が大事になります。

最後に何か質問はありますか?

一次面接でもあったかもしれませんが、面接の終盤に逆に質問がないかを聞かれることがあります。「ありません」だと、会社に対して興味が薄い人だと印象付けられるため、何かしらの質問を用意しておくと良いでしょう。

逆質問は、給料や労働環境などの実務的な質問でも構いませんが、面接官が社長や役員などの経営陣であれば、会社の展望や経営的な部分の質問の方が好まれる傾向にあります。

ただし、「事前に調べれば分かること」「一度聞いたことを繰り返す」ことはマイナス印象を与えてしまう可能性があります。まずはご自身でしっかり企業研究を行い、その中で気になることを聞くようにすると良いでしょう。

最終面接に臨む前に準備しておくこと

最終面接まで進んだとしても、ほぼ合格できるなどと油断してはいけません。最終面接に挑む前にもしっかり準備をしておきましょう。

最終面接では特に、企業に対する理解度や入社意欲、本人の将来像などを重要視する傾向にあります。主に次のような準備を行い、会社のことを自分のことをしっかり理解して、説明・質問できるようにしておきましょう。

最終面接前にやるべきこと

  1. 企業研究をより進める
  2. 志望動機をいまいちど練り直す
  3. 自分の願望やキャリアプランを明確にしておく
  4. 複数の質問に対する回答を用意して、面接練習をしておく
  5. 余裕を持って面接会場に行けるように交通機関や服装の準備をしておく

まとめ

何度もお伝えしているように、転職で最終面接まで進んだからといって、ほぼ合格になるとは限りません。油断して準備不足だった結果、最終的には落とされてしまうようなこともあります。

最終面接では、会社に対する理解度や共感、本人の考え方、将来像などを重要視されることが多いです。一次面接に合格したからといって油断せず、もう一度その会社のビジョンや社風、働き方などを調べ直してみましょう。

それと同時に、ご自身の考えをまとめ、志望動機と将来のキャリアプランなどの考え方も固めておくと良いでしょう。そこまでしっかり準備していれば、最終面接まで進んだ方ですから、合格もより近づくことになるでしょう。