「外壁塗装の高圧洗浄代を安くしたい」、「そもそも高圧洗浄って必要?」などの疑問や要望を持つ方は少なくありません。
どの方も基本的にできる限り費用を抑えたいと考えているため、必要な項目以外は省きたいと考えるのは当然です。では、高圧洗浄は本当に必要なのでしょうか?
結論から言うと、高圧洗浄は高品質な外壁塗装を行うために必要不可欠な工程です。高圧洗浄をせずに外壁塗装を行うことはできません。
実際、高圧洗浄を省いたり手抜きしたりする悪質な外壁塗装業者に依頼して、トラブルになるケースも多いです。
このようなトラブルを防ぐためにも、本記事で紹介している外壁塗装における高圧洗浄の必要性や作業方法、費用相場、よくあるトラブルについてよく理解しておきましょう。
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高圧洗浄は外壁塗装の仕上がりに影響する大事な作業
外壁塗装を実施する前に必ず行う作業が外壁の高圧洗浄です。高圧洗浄を怠ると外壁に汚れが残っている状態で塗装することになり、塗料が付着しにくく剥がれやすくなってしまいます。
また、塗りムラができてしまって、仕上がり悪くなってしまう可能性も高いです。このように、高圧洗浄は外壁塗装の仕上がりに影響する絶対に必要な作業であることを理解しておきましょう。
バイオ洗浄と高圧洗浄の違い
外壁の洗浄方法には、「バイオ洗浄」と「高圧洗浄」があります。どちらも水圧を利用して汚れを落とすことは同じですが、バイオ洗浄は薬品を混ぜた水を使用して洗浄します。
バイオ洗浄では、通常の高圧洗浄では落としきれない「藻・苔・カビ・植物」などを取り除くことが可能です。
ただし、洗浄に使用した薬剤を落としきらないと塗料が密着しにくくなってしまうため、バイオ洗浄を行なった後に通常の高圧洗浄を行う必要があります。
したがって、バイオ洗浄は高圧洗浄よりも費用が高くなります。バイオ洗浄を行う前に高圧洗浄で対応可能かどうかを業者と話し合うようにしましょう。
ちなみ、バイオ洗浄に使用されている薬剤は、環境や人体に配慮した安全性の高いものが多いです。薬剤に関して過度な心配をする必要はありません。
外壁塗装で高圧洗浄しないとどうなるのか
高圧洗浄をせずに外壁塗装を実施すると、汚れや古い塗膜が劣化して起きる「チョーキング現象」により、新しい塗膜が密着せずに剥がれやすくなってしまいます。
「外壁のチョーキング」とは、外壁表面を触ると粉状のものが付着する現象のことです。 外壁にチョーキングが発生するのは、多くの場合、経年劣化が原因です。
そのため、本来なら得られるはずの耐用年数よりも短期間で再度外壁塗装をする事態に陥りかねません。
また、埃などの汚れが着いた状態で塗装を行うため、塗膜の表面に凹凸ができてしまって仕上がりも悪くなってしまいます。
外壁塗装の高圧洗浄作業について
業者が手抜き工事をしていないかを確かめるために、外壁塗装の高圧洗浄作業を正確に理解しておくことが重要です。
そのため、ここでは「高圧洗浄にかかる時間・高圧洗浄後の乾燥時間」など理解しておくべき高圧洗浄作業のポイントについて解説します。
高圧洗浄にかかる時間
高圧洗浄には3時間以上かかるケースが多いです。ただし、汚れの状況や住宅の大きさによって時間は大きく異なります。
例えば、ベランダがない住宅やブロックやコンクリート塀の面積が少ない住宅は、2時間程度の洗浄時間で終わる可能性が高いです。
この場合、短時間で高圧洗浄が終わったとしても手抜き工事ではないので、指摘しないように注意しましょう。
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高圧洗浄後の乾燥時間
高圧洗浄後は可能な限り「48時間程度」の乾燥時間を設ける必要があります。外壁の表面をしっかりと乾燥させず水分が残っている状態で塗料を塗ってしまうと、塗膜に泡のような膨れができ見た目が悪くなってしまう可能性があります。
ただし、夏などの乾燥しやすい季節の場合は、乾燥時間が24時間でも問題ないケースもあります。作業工程を確認した際に乾燥時間が短い場合は、乾燥時間を短くしている理由を業者に確認するようにしましょう。
雨の日でも作業できる?
高圧洗浄は雨の日でも可能です。水で外壁に着いた汚れを洗い落とすため、雨水が洗浄に影響することもありません。
むしろ雨の日は近隣の住居が洗濯物を干していることもないため、飛沫を気にすることなく洗浄ができるので、高圧洗浄に向いています。
ただし、大雨で風が強いなど作業員の安全の確保が難しい天候の場合は、避けるようにしましょう。
【関連】外壁塗装にふさわしくない月は?おすすめの時期や季節による違い
外壁塗装の高圧洗浄でかかる費用
外壁塗装の高圧洗浄の費用相場は下記のとおりです。
洗浄方法 | 費用 |
---|---|
高圧洗浄 | 1平米あたり100~180円 |
バイオ洗浄 | 1平米あたり250~500円 |
一般的な30坪程度の一戸建て住宅にかかる費用は「15,000〜3,0000円程度」になります。上記の金額を目安にして見積もりの価格が適正なのかを確認するようにしましょう。
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水道代も自己負担
高圧洗浄で使用する水道代は自己負担になります。水道代は住宅の広さや汚れによっても異なりますが「2,000円程度」が目安です。
ただし、バイオ洗浄の場合は2回洗浄が必要になるので、2倍の水道代がかかります。作業代以外にも水道代がかかることを覚えておきましょう。
外壁塗装の高圧洗浄で起こるトラブル例
外壁塗装で高圧洗浄に関するトラブルに巻き込まれたという方は少なくありません。ここでは、外壁塗装の高圧洗浄に関するよくあるトラブルを3つご紹介します。
水が室内に侵入した
高圧洗浄でよくあるトラブルのひとつが室内に水が侵入することです。そして、水が室内に侵入する原因として多いのが、「窓・ドアの鍵の閉め忘れ」によるものになります。
窓やドアの鍵を閉め忘れてしまうと隙間から水が侵入して室内が濡れてしまうので注意しましょう。なお、すべての鍵が閉まっている状態で水が侵入している場合には、業者によるミスの可能性があります。
汚れ残りがあった
高圧洗浄をした後に汚れ残りがあり、トラブルになることもあります。汚れ残りの主な原因は業者の不注意などによるものです。
また、外壁に汚れが残ったまま塗装すると、綺麗に仕上がらないこともあるため注意が必要です。そのため、汚れ残りを見つけた場合は、業者に連絡して確認してもらいましょう。
隣の家に水しぶきが飛んだ
隣の家に高圧洗浄の水しぶきが飛んでクレームになり、トラブルに発展するケースも多いです。業者も水はねを防ぐために飛沫防止シートを足場につけていますが、すべてを防げるわけではありません。
このため、高圧洗浄を行なっている間は洗濯物を干さないようにお願いするなど事前に近隣住民に説明を行なっておく必要があります。
騒音や塗料の臭いなどでもトラブルになるケースも多いので、未然にトラブルを防ぐためにも、近隣住民に工事を行うことを説明しておくようにしましょう。
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まとめ
外壁塗装の高圧洗浄は、塗装の耐久性や仕上がりに大きな影響を与える作業です。
そのため、適切に外壁の汚れを取り除く必要があります。
適切な外壁塗装を行うためにも高圧洗浄の必要性や作業方法、費用相場について、本記事を参考に正しく理解しておくようにしましょう。
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