転職した方がいいか考える男性

転職を考えたとき、「本当に転職していいのか?」と心配になることがあります。確かに、転職せずに今の仕事を続けた方が、将来的に給料が上がったりすることもあります。

しかし、悩んでいるうちに年齢だけが上がってしまって、いざ後から転職しようにもなかなか採用されないようなこともあります…。

転職すべきかどうかは、その人と会社の状況によって異なるので、一概に良い・悪いと判断することはできません。

こちらの記事では、転職した方がいい人の特徴や転職した方がいい会社の特徴をご紹介します。ご自身が本当に転職すべきかどうか決めるうえでの参考にしてみてください。

転職したほうがいい人の特徴

まずは、ご自身が転職した方がいい人かどうかを判断するために、転職した方がいい人の特徴からご紹介します。 

転職したい会社や職業が明確にある

すでに転職したい会社や職業がはっきりしている方は、なるべく若いうちに新しい仕事に挑戦した方が良いでしょう

会社を辞めたい理由の多くは、ネガティブな思いが原動力になる事が多いです。しかし、チャレンジしたい仕事が明確にあるなどの前向きな理由であれば、転職も成功しやすいです。

反対に、後先考えずに嫌な気持ちから逃れるためだけに転職した結果、次の会社でも同じような悩みが出てしまって、転職を繰り返してしまう人もおられます。

転職を繰り返せば、どんどん状況が悪くなってしまいがちですので、「嫌だ」という気持ちだけで転職するのは極力避けておきましょう。

転職した方が明らかに収入が上がる

職業にはそれぞれある程度の年収相場があります。

例えば、弁護士の平均年収は約900万円と言われています。もし自分が弁護士の仕事をしていて、年収が300万円だったら納得はいかないでしょう。

そういった方は、同じ業種の会社へ転職をするだけで、大幅な年収アップが期待できます。

また、その人のスキルや経歴と年収が明らかに見合っていない場合、ちゃんと評価をしてくれない会社の可能性もあります。

反対に、給料UPを求めて同業他社に転職したとしても、業界そのものが低賃金の問題を抱えているようであれば、そこまで転職の旨味がないこともあります。

自分の給料だけではなく、周りの給料まで調べた上で転職するかどうかを決めましょう。

部署移動などで希望する仕事内容と変わった

入社時に希望した職種・業務ができていない期間が続いているようであれば、転職を考えた方がいいタイミングかもしれません。

もしかしたら将来的に希望の仕事に就かせるための経験として配置されているかもしれませんが、人手不足などで部署移動を命じられているような場合は、会社から都合の良いように使われている可能性もあります。

いつまでも会社都合で希望する業務ができず、やみくもに時間が過ぎるようであれば、今すぐ該当する業務ができる会社に転職しても良いでしょう。

転職時にも「会社都合で希望する仕事ができず、〇〇職を募集している御社を希望しました」などと、事情を説明すれば、意欲があると受け取ってもらえ、転職も成功させやすいでしょう。

キャリアアップや自己成長ができないと感じる

どのような仕事でも最初のうちは大変ですが、数ヶ月〜数年経験すると慣れてきて、仕事が単調に感じる時があります。

その際、会社内でのスキルアップや役職を任せられるなどの出世があれば、また新たな経験にできますが、ただ単調な毎日を惰性で送っているようであれば、新たな仕事に挑戦すべき段階に来ているかもしれません。

特に身につけられるスキルや経験もないまま、ただ惰性的に仕事をこなす毎日であれば、年齢だけ重ねることにもなってしまい、いざ転職をしようとした時にアピールできることが少なくなってしまいます。

せっかく1日の8時間以上も仕事に費やしているのですから、やりがいや成長を感じられる環境に身を置いた方がいいでしょう。

転職した方がいい会社や職場の特徴

会社の労働環境や人間関係が悪いと、心身の調子を悪くしてしまう可能性があります。そういった会社で無理に働きつづける必要はありません。次のような会社は転職を検討した方が良いでしょう。

サービス残業や休日出勤が多い

サービス残業や休日出勤が慢性化している会社は転職を検討した方が良いでしょう。いわゆるブラック企業です。

法律で決められている労働時間は、1日8時間、週40時間までです。それ以上は残業になり、通常は残業代が支払われますが、中には当たり前のように残業代を払わない会社も存在します。

働いているのに給料がもらえない訳ですから、すぐに転職をした方が良いでしょう。ただし、サービス残業や休日出勤が慢性化している業界もあり、同業種に転職しても同じような職場環境になる可能性もあります。

このような会社で働いている方は、労働基準監督署に相談すべき状況でもあると考えられます。場合によっては、未経験の業界などへの転職も考え、将来のことを考えたうえで転職先を選びましょう。

いじめやハラスメントがある

職場での人間関係を円滑にするために、コミュニケーションや建前などは必要ですが、あまりにもひどい扱いをされているようであれば、我慢せずに転職すべき状況です。

どの程度からハラスメントになるかは一概には言えませんが、次のような行為があれば、すぐにでも転職を考えるべきです。また、弁護士や周りの人、場合によっては警察にも相談すべき状況です。

  • 頭を殴られるなどの暴力を受ける
  • 挨拶しても無視される
  • 給料をカットされる
  • 体を触られるなどのセクハラ
  • 嫌味を言われ続ける

会社の業績が下がり続けている

会社の労働環境が悪くなくても、徐々に会社の業績が下がり続けている会社も転職を検討すべきと言えます。

成長が望めない会社では、今後給料が上がる望みも薄いですし、ある日突然会社が倒産したり、人員削減のために会社を辞めさせられるかもしれません。

20〜30代であれば、まだ方向転換もしやすいですが、40代以降で突然退職を余儀なくされてしまえば、再就職も厳しくなり、大変な苦労を強いられてしまうこともあります。

労働環境が悪くない会社であれば、同僚や上司、会社に情が出てしまうこともあるでしょうが、将来のことまで冷静に考えて判断していきましょう。

転職した方がいい人の3つのサイン

過酷な労働環境で働き続けていると、身体に不調な症状が出てくることがあります。厚生労働省によると、うつ病の初期症状として次のような記載があります。

  • 食欲がない
  • 性欲がない
  • 眠れない、過度に寝てしまう
  • 体がだるい、疲れやすい
  • 頭痛や肩こり
  • 動悸
  • 胃の不快感、便秘や下痢
  • めまい
  • 口が渇く

引用:みんなのメンタルヘルス|厚生労働省

上記のような身体のサインが現れたら、転職や退職を検討すべきタイミングかもしれません。いずれにしても、過酷な労働環境では長く働き続けることはできません。

また、うつ病とまではいかなくても、次のような身体の変化が現れているようでしたら、医師の診断と転職も検討すべき段階にあると思われます。

疲れていても眠れない

ストレスが溜まり過ぎたり、自律神経が乱れたりしてしまうと、疲れていても眠れない状態にも陥ります。

結果的に疲れはどんどん溜まっていき、体調を崩して仕事を休まざるを得ない状況に陥ってしまう可能性があります。

仕事で疲れて帰ってきているはずなのに、緊張や興奮などでなかなか寝付けなくて睡眠が浅い方は、無理せず医師に診断してもらうことも考えましょう。

会社に近づくと動悸が激しくなる

会社に近づくだけで動悸が激しくなる・お腹が痛くなるなどの身体の症状が現れた際も要注意です。

周りの人に伝えようにも、「甘えている」などと一蹴され、余計辛い気持ちになってしまうこともありますが身体は正直です。

仕事のことを考えると身体に変化が現れるようであれば、早急に医師の診断を受け、休職や退職の手続きに移っていくことも考えてください。

やる気が起きずミスを連発する

極度にやる気が起きない状態が続いている場合も、転職を考える1つのサインかもしれません。

惰性で仕事を続けていても、スキル・経験も身につけられないまま時間と年齢を浪費してしまいます。転職をすることで、やる気を持って取り組める仕事に出会えるかもしれません。

ただ、ストレスや心身の不調からどうしてもやる気が出ないこともありますので、何をやってもやる気が出ないような状態でしたら、こちらも一度医師からの診断を受けてみることをおすすめします。

まとめ

転職した方がいいか悪いかは、本人や会社の状況によりますので、一概にどちらが良いと断定することができません。

無闇に転職しても状況が良くなるとは限りませんし、反対に無理して働き続けることで年齢と体力だけを消耗してしまうこともあります。

そこで転職した方がいいかどうかは、次の内容をもとに判断してみてください。

転職した方がいい人
  • 転職したい会社ややりたい仕事が決まっている
  • 転職した方が明らかに給料が上がる
  • 会社都合でやりたい業務ができていない
  • キャリアアップや自己成長ができていない
  • 激務やストレスで身体に不調が出ている
転職した方がいい会社
  • サービス残業や休日出勤が多い
  • パワハラ等が横行している
  • 業績が悪化し続けている

ご自身だけで判断しにくい方は、友人や家族などの周りの人の意見も取り入れてみてください。

また、転職市場については転職エージェントもおすすめです。ただ、基本的に転職エージェントは転職を勧めてくることが前提ですので、そのことも踏まえて上で情報収集をしていきましょう。