就職や転職活動では、まず第一に書類選考からスタートします。
先にお伝えすると、書類選考で落ちる確率は50〜70%と言われています。書類選考で落とされることは、全く珍しいことではありません。
転職活動をしている人は、基本的に誰もが経験することでもあるでしょう。とは言っても、少しでも採用される可能性を高めておきたいところですよね。
こちらの記事では、書類選考で落ちる理由や原因、書類選考で落ちないための対策などをご紹介します。
書類選考で落ちる確率は70%?
大手の転職エージェントである「マイナビエージェント」のデータによると、書類選考に落ちる確率は約50~70%となっています。
マイナビエージェント(人材紹介)で転職活動を行い、内定を得た人たちのデータによると、応募して書類選考を通過する確率は30%、そこから一次面接を通過する確率は30%、その後最終面接を通過し、内定を得る確率は50%でした。
思った以上に書類選考で落とされる確率が高いと感じた方も多いのではないでしょうか。
書類選考に落ちてショックを受ける方もいると思いますが、落ち込むほど珍しいことではありません。
また、書類選考が通らない理由として、企業側のタイミングの問題であったり、すでに採用する人が決まってしまっていたりと、あなたに落ち度がないケースもあります。
書類選考に通らなくても重く考えすぎず、気持ちを切り替えて次の応募に進みましょう。
書類選考に落ちる5つの理由
書類選考に落ちることには理由や原因があります。事前に対策しておくことで書類選考を通過させる可能性を高めることができます。
書類選考で落ちる主な原因として次の5つがあります。
- 応募する企業のレベルが高い
- 履歴書や職務経歴書に不備がある
- 企業が求める人材とマッチしていない
- 他の応募者を採用したいから
- 年齢のわりにスキルや実績が弱い
こちらの項目では、書類選考に落ちる理由についてそれぞれご説明します。
応募する企業のレベルが高い
人気企業や条件の良い求人であれば、応募者が多く、企業が求める人材のレベルも高いです。
その結果、書類選考の段階である程度の人数まで絞り込む必要があるため、必然的に落とされてしまう可能性が上がります。
また、企業側が書類で見てるポイントとしては、以下の項目が挙げられます。
- 経歴
- 退職理由・転職回数
- スキル・資格
- 学歴
- 年齢
- 書類作成の書き方・マナー
- 志望動機・自己PR など
人気の企業であれば、これらすべての項目で水準以上の人でないと選考が通らないこともあるでしょう。
反対に、あまり応募がない企業の求人であれば、ライバルである応募者も少なく、書類選考に通る確率も高くなると考えられます。
履歴書や職務経歴書に不備がある
上でも触れましたが、書類選考では提出書類の書き方やマナーまで見られます。
書き忘れている箇所や誤字脱字があったりすると、書類選考で落とされる理由にもなりかねません。
履歴書や職務経歴書の不備として多い内容は次のとおりです。
- 誤字脱字
- 空欄の項目があるままの提出
- 他社の応募書類の使い回し
- ボールペンではなく鉛筆で記入している
- 修正ペン等での修正
また、厳密にはミスではないものの、次の内容に該当する場合、企業に対して悪い印象を与えてしまう可能性があります。
- 読みにくい・志望動機等が無駄に長い
→相手に対して配慮ができない人と判断される可能性がある - 志望動機やアピール内容に根拠がない
→ロジカルに物事を考えることが苦手な人だと判断される可能性がある - 写真の印象が良くない(表情が暗い・身なりが整っていないなど)
→社内の風紀を乱すかもしれないと判断される可能性がある
企業が求める人材とマッチしていない
当然ですが、企業側が求める人物像と自分がマッチしていなければ、書類選考の段階で落とされてしまう可能性は高いでしょう。
例えば、「長く働いてくれる人を採用したい」と考えているのであれば、転職回数が多い人は敬遠されるかもしれません。
「即戦力となる人が欲しい」と考えていれば、経験が豊富で実績がある人物を採用したいでしょう。
逆に言えば、自分の経験や経歴とマッチしている企業の求人であれば、書類選考の通過率を上げることができます。
また、企業分析を行い、その企業がどのような人材を求めているかを把握し、適切にアピールすることで書類選考も通りやすいでしょう。
他の応募者を採用したいから
中途採用は、新卒のように一斉に採用活動をする訳ではないので、タイミングやスピード勝負で決まってしまうこともあり得ます。
すでに採用見込みの高い応募者がいれば、その後はお断りモードになってしまうこともあります。
「タイミングが悪かっただけ」「縁がなかっただけ」と気持ちを切り替えて、次の応募に進んだ方が良いでしょう。
年齢のわりにスキルや実績が弱い
求職者の年齢が上がるにつれて、スキルや経験が求められるようになってきます。
例えば、30代以降に未経験の仕事に転職しようとしても、なかなか採用が決まらないことも多いです。
基本的には、年齢が高い人ほど「これまでの経験を活かせる仕事」を探す方が良いでしょう。
どうしても未経験の仕事に挑戦したい方は、これまでの経験を未経験の仕事にどう活かせるかを工夫して考える必要があります。
書類選考に落ちて辛い時の考え方
書類選考に落ち、辛い気持ちでこのページをご覧の方も多いでしょう。しかし、少し考え方を変えてみるだけでも、前向きに転職活動を進めて行けるようにもなります。
こちらでは、書類選考に落ちて辛い時の考え方についてご説明します。
書類選考に落ちることは珍しいことではない
ここまで何度かお伝えしたように、書類選考で落ちる可能性は50〜70%はあります。
書類選考で落ちることは決して珍しいことではなく、むしろ「誰もが経験すること」と言っても良いでしょう。
ですので、書類選考で落ちたことに対して悲観的になったり、自分を卑下したりする必要は全くありません。
ただ、反省や振り返りをして次に活かすことはできるので、チャンスがあれば採用担当者の方に書類選考で通らなかった理由を聞いてみても良いでしょう。
その原因を踏まえた上で、あなたに合った企業選びや次への対策・改善をしていけば良いだけです。
優秀な人材でも会社側の都合で落ちることもある
経歴や学歴、職歴が優秀な方でも、タイミングなどによっては書類選考で落とされてしまうこともあります。
企業側も採用にかける予算が限られており、早々に人材確保の見込みが立ったのであれば、応募期間中にも関わらず多くの求職者が選考から外れてしまうこともあります。
また、優秀な方は社内の給与と比較して高くなってしまったり、早期に転職されてしまうことを心配して落とされてしまうことも起こり得ます。
いくら優秀な方でも必ず書類選考を通過できるとは限らず、少なからず運やタイミングの要素が絡んでくることを覚えておきましょう。
気持ちを切り替えて次の準備を進める
お伝えしたように、書類選考で落とされてしまうことは普通にあることです。
書類選考に落ちる度にショックを受けたり、転職活動が一旦停止してしまうと、どうしても転職活動が長引いてしまいます。
「書類選考で落ちることは当たり前だ」ぐらいの気持ちで、早く切り替えて次の転職先への準備を進めていきましょう。
書類選考に落ちる人のよくある質問
最後に、書類選考に落ちてしまった方がよく抱く疑問について回答します。
書類選考に落ちた理由を聞くのは大丈夫?
書類選考で落ちた理由を採用担当者に聞いてみること自体は問題ありません。
ただ、応募が多い企業であれば、一人ひとりの理由を細かく覚えていないケースもあります。
さらに、企業側も直接的な理由を伝えづらいこともありますので、自分にとって為になる理由が聞き出せるとも限りません。
また、企業側に選考で落とした理由を伝える義務がありませんし、理由を答えたことでクレーム等の新たな問題に発展してしまうリスクもあります。
そのため、「回答することができません」と、断られる可能性があることも覚えておきましょう。
書類選考に落ちたら連絡は返した方がいい?
書類選考で不採用の連絡が来た場合、返信する必要はありません。
採用担当者も多数の応募者とやり取りしているため、不採用の通知をすることはよくあることです。そのため、ほとんどは定型文で送っていて、求職者から返信が来ることも期待していません。
あなたが丁寧に連絡を返したとしても、そこから採用に変わるわけでもなく、採用担当者も流す程度に見るだけです。
不採用の連絡に返信しなくても、「マナーがなっていない」ということにもならないので、返信せずに大丈夫です。
未経験歓迎の求人で書類選考に落ちる理由は?
未経験OKの求人は「誰でも受かるのでは?」と思っている方もいるでしょう。しかし、未経験歓迎の求人でも書類選考に落ちることはあります。
主に次の理由で落とされてしまうことが多いようです。
応募者が多い
未経験歓迎のようなハードルを下げている求人では、応募者が多い可能性も高いと考えられます。
その結果、書類選考で落とされてしまう人の割合も高くなることでしょう。
年齢が原因で落ちる
あまり公にして言うことはありませんが、年齢で不採用になっているケースも考えられます。
未経験OKの求人は、今後の成長に期待して採用するケースも多いので、結果的に若い求職者の方が好意的に見られます。
また若い人が多い職場であれば、「本人もやりにくいだろう」と年齢が高い方の採用を敬遠している可能性もあります。
まとめ
書類選考で落とされてしまう可能性は50〜70%もあります。就職活動において、書類選考で落ちてしまうこと自体は珍しいことではありませんので、悲観する必要は全くありません。
むしろ今回落ちてしまったことの原因を考えて、次に活かすことができれば早期に就職先も決まりやすくなってくるでしょう。
書類選考で落ちてしまう理由としては、次の5つが主になってきます。
書類選考で落ちる理由
- 応募する企業のレベルが高い
- 履歴書や職務経歴書に不備がある
- 企業が求める人材とマッチしていない
- 他の応募者を採用したいから
- 年齢のわりにスキルや実績が弱い
また、書類選考に落ちないための対策としては次の内容が挙げられますので、どの部分を良くすれば書類選考が通りやすくなるのかを考え直してみましょう。
- 書類にミスが無いように確認をしっかり行う
- 会社に応じた自己PRや志望動機を使い分ける
- 実績や自己PRは具体的に伝わりやすいように書く
- 第三者にも添削してもらうと良い
企業に応募する履歴書や職務経歴書の添削は、無料で転職エージェントにお願いすることも可能です。就職活動をできる限り早く成功させたい方は、ぜひ転職エージェントも利用してみてください。