外壁のひび割れを見つけて「どのように補修するべきか?」悩んでいる方も多いのではないでしょうか。周囲を見渡すと外壁のひび割れをそのままにしている家も少なくないため、放置しても問題ないのではと考える方もいます。
しかし、ひび割れの状態によっては早急な対応が必要なケースもあり、放置しておくと危険なものも少なくありません。本記事では、外壁のひび割れの原因やリスク、補修方法などについて解説します。外壁のひび割れの対応に悩んでいる方は、本記事を参考にしてみてください。
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外壁塗装のひび割れの原因
外壁のひび割れが起きる原因は複数あります。原因によっても対処法が異なるため、ここではひび割れが起きる3つの原因について解説します。
経年劣化
外壁塗装のひび割れの原因で最も多いのが経年劣化です。紫外線や雨などにさらされ続けることで、塗膜が劣化していきひび割れが生じます。
一方、外壁自体が雨水などによって劣化しひび割れを起こしたことで、塗膜が割れるケースも多いです。こういった経年劣化によるひび割れを完全に防ぐことはできません。ひび割れが生じる可能性を軽減するためには、定期的なメンテナンスを行うことが重要です。
なお、外壁を塗装してから5年以上経過している場合には、経年劣化によって塗装がひび割れている可能性が高いので覚えておきましょう。
施工不良
施工不良が原因でひび割れが起きることがあります。例えば、手抜き工事や間違った塗料を塗装したことなどが原因でひび割れが起きるケースです。
工事の終了後数ヶ月〜1年以内に塗膜のひび割れが生じた場合は、施工不良によるひび割れである可能性があるので、施工会社に問い合わせるようにしましょう。
揺れや振動
車や電車が通過する際の揺れや振動によって、外壁塗装にひび割れが生じるケースがあります。特に大きな道路や線路近くにある家の場合は、頻繁に振動を受けることになるため、外壁塗装のひび割れに注意が必要です。
なお、地震による揺れが原因で外壁塗装がひび割れるケースもあります。地震が原因でひび割れが起きた場合は、塗膜だけでなく外壁自体もひび割れている可能性が高いです。そのため、地震によってひび割れが生じた場合は、早急に外壁塗装を含む補修を行うようにしてください。
外壁のひび割れを放置するリスク
外壁にできたひび割れを放置することで、さまざまなリスクが生じます。ここでは、外壁のひび割れを放置することで生じる3つのリスクについて解説します。
雨漏りによるカビの発生
ひび割れが原因で雨漏りが起きる可能性があります。家の中が水浸しになるというような雨漏りでなくとも、雨漏りを放置してしまうと湿気のある環境ができ、カビが発生する可能性が高いため要注意です。
カビはアレルギーや喘息の原因にもなり、健康を害する可能性もあります。安心して自宅で暮らすためにも外壁塗装にできたひび割れは放置せずに対処するようにしましょう。
下地の腐食で建物の耐久性が低下
ひび割れから雨水や湿気が入ってくると、下地が腐食してしまう可能性があります。
下地とは素地(元の下地)や旧塗膜(塗料を塗って造られた幕)のこと言い、下地処理は、素地を補修または強化するための処理で、塗装工事前に塗装面の状態を整えるのが目的です。
下地が腐食してしまうと建物の耐久性が低下するため、下地自体を取り替えなければなりません。仮に下地を取り替えることになると外壁塗装を行うよりも、遥かに多額の費用がかかってしまいます。
このような事態を防ぐためにも、外壁塗装のひび割れを発見したら迅速にメンテナンスを行いましょう。
シロアリが湧く
ひび割れによって外壁の内部に水分が入り湿気のある環境ができてしまうと、カビだけでなくシロアリが湧く可能性もあります。湿気のある環境はシロアリが好む環境でもあるためです。
仮にシロアリが湧いてしまうと、下地が食い荒らされて建物の耐久力が低下しかねません。しかも、シロアリは外壁材だけでなく柱も食い荒らすため、適切に対処しないと倒壊のリスクも高くなってしまいます。
シロアリが湧くリスクを軽減するためにも、ひび割れは放置しないようにしてください。
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すぐに補修した方が良い外壁のひび割れとは
外壁のひび割れは状態によってすぐに補修すべきひび割れと、様子見で問題ないひび割れがあります。それらの識別方法は「ひび割れの幅」を確認することです。
具体的には、ひび割れの幅が0.3ミリメートル以下のヘアークラックの場合は、定期的にチェックをしておけば大きな問題になる可能性は高くありません。
一方で、ひび割れの幅が1ミリメートル以上あれば水分が侵入する可能性があり、下地や建物の構造が原因でひび割れが起きている可能性もあるため、補修や調査が必要です。
ただし、小さな外壁のひび割れでも不具合が生じる可能性はゼロでないため、ひび割れを発見したら施工したハウスメーカーや業者などに相談することをおすすめします。
外壁のひび割れを補修する方法
ひび割れの原因によって最適な補修方法が異なるため、基本的には専門業者に依頼することをおすすめします。
しかし、やむを得ずに自身で補修しなければならない場合や、すぐに補修する必要がないヘアークラックを自身で応急処置をする場合もあるでしょう。
ここでは、自分で補修できる範囲とやり方と業者に依頼した場合の補修方法について解説します。
自分で補修できる範囲とやり方
自分でひび割れを補修するのは、小さな亀裂やひび割れに限定しておくことをおすすめします。それ以上の幅のひび割れは下地にも影響が出ている可能性があるため、専門業者に調べてもらう必要があるためです。
このため、ひび割れの状態をよく確認してから補修を行うようにしてください。ちなみに、ヘアークラックの補修する方法は、セメントチョークを手で塗り込むチョーク式とセメントの粉をスプレーで吹きかけるスプレー式があります。
また、セメントではなくホームセンターなどで購入できる「シーリング材」をひび割れに充填する方法でも補修することが可能です。
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業者に依頼した場合の補修方法
外壁塗装業者に依頼した場合の補修方法は、外壁材やひび割れの状態により異なります。外壁材ごとのひび割れの補修方法を下記の表にまとめてみました。
外壁材の種類 | 補修方法 |
---|---|
窯業系サイディング | ・シーリング材を充填する ・外壁材を張り替える ・シーリング材の打ち替え |
ALC壁 | ・シーリング材を充填する ・Uカットシーリング工法 ・シーリング材の打ち替え ・シーリング材の打ち増し |
モルタル壁・コンクリート壁 | ・シーリング材を充填する ・Uカットシーリング工法 ・シーリング材の打ち替え |
タイル壁 | ・タイルの張り替え ・Uカットシーリング工法とタイルの張り替え ・シーリング材の打ち替え |
【参考】 塗料メーカーに聞いた!オススメの外壁のひび割れ補修方法! | プロタイムズ
上記の補修方法で外壁やシーリング材のひび割れを補修します。補修方法によって費用が異なるので、どの方法で補修するのかを確認しましょう。
外壁のひび割れは保証対象の可能性も
外壁のひび割れは原因によってはメーカーや火災保険の保証対象になり、費用負担が軽減される可能性があります。ここでは、外壁のひび割れで利用できる保証制度について解説するので、ひび割れの補修を検討している方は参考にしてみてください。
業者やメーカーによる保証
外壁塗装工事は基本的に塗装業者や塗料メーカーの保証がついています。しかし、塗装業者や塗料メーカーの保証は条件を満たしている必要があるので注意が必要です。
例えば、塗装業者の保証は施工不良など一定の条件を満たした場合に適用されるもので、経年劣化によるひび割れは保証されません。
一方、塗料メーカーの保証制度は塗料の保証になっており、塗料が原因で不具合が生じた場合しか保証されないので覚えておいてください。
火災保険による保証
外壁塗装がひび割れた原因が台風などの自然災害の場合は、火災保険が下りる可能性があります。
ただし、申請に時間がかかってしまうと経年劣化によるひび割れと判断される可能性があるため、自然災害によってひび割れが生じた場合、すぐに申請を行うようにしましょう。
火災保険が使えるかどうかは「外壁塗装で火災保険が使える条件」をご覧ください。
まとめ
外壁塗装のひび割れは放置するとカビやシロアリの湧く原因になるため、放置しておくのは危険です。ひび割れを発見したら塗装業者に依頼して調査や補修をするなど迅速な対応をとる必要があります。
本記事では外壁のひび割れの原因やリスク、補修方法などについて解説しました。外壁のひび割れに気づいて対応に悩んでいる方は、本記事を参考にしてみてください。
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