介護職から未経験の仕事を探す女性
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元介護従事者のフリーライター。介護業界に入職するも、心身のバランスを崩し退職。その後一般企業で販売員や事務員を経験。

一般に介護職から他業種へ転職するのは難しいと言われています。人手不足はどの業界でも深刻ですが、新卒以外で求められているのは、主に即戦力となる人材です。

そのため、介護以外の経験がない人は、他業種への転職が困難だと言われています。この記事では、介護職でも他業種に転職するための方法を紹介しています。ぜひ参考にして、転職の参考にしてみてください。

介護職からの転職が難しいと言われる3つの理由

介護職から他業種に転職するのは難しいと言われています。なぜ難しいのか、理由を主に3つ紹介します。

  1. 介護以外のスキルがない
  2. 経験を活かしづらい
  3. 多忙で転職活動に時間をさけない

介護以外のスキルがない

介護職からの転職が難しいとされる理由のひとつ目は、介護以外のスキルがないことです。

新卒採用とは違い、中途採用では即戦力が求められることが多くあります。その場合、前職での実績や経歴が重視されるのです。

それまでの職歴が介護しかない場合は、基礎から教育せねばならず、戦力として活躍するまで時間がかかると思われてしまいます

介護業界は人手不足であり、転職先に困る事はあまりありません。しかし、他業種への転職となると、希望に沿った転職先を見つけるのは難しい面もあります。

経験を活かしづらい

介護職からの転職が難しいとされる理由の2つ目は、経験を活かしづらいことです。

1つ目のスキルがないということにも共通しますが、介護職で培った経験は、他の業種では活用しづらいものが多いのです。

コミュニケーションや、対応力といったスキルは身につくのですが、介護職で身につけた介助の技術は、ビジネスの場面では必要とされないものも多いのです。

多忙で転職活動に時間をさけない

介護職は人手不足が深刻であり、夜勤や残業があったりと、転職活動に多くの時間を割きづらい状況にあります

より良い転職先を見つけたくても、目をつけていた求人が掲載終了していたり、面接時間の都合がつかなかったりと、思うように転職活動が進まないことも多いでしょう。

勤務している施設の状況によっては、休日に出勤しなければいけないこともあります。

そのため、限られた時間の中で求人を探し、書類の作成や面接対策などをしないといけないため、転職活動に専念しにくいです。

介護の仕事をしながら転職活動をする場合は、転職エージェントを活用するなど、効率的に進めていく必要があります。

介護職からの転職を成功させる方法

介護職から他業種への転職は困難なものの、不可能ではありません。ここでは、介護職から他業種への転職を成功させる方法を紹介します。

やりたい仕事を明確にする

介護職から他業種への転職を成功させるには、やりたい仕事を明確にさせる必要があります。ただ介護職から離れたいからと、転職を考える人もいるでしょう。

その場合「とくにやりたいことはないけど、介護以外の仕事」という曖昧な希望になってしまい、膨大な求人の中から探さねばなりません。

また、自分のやりたいことが明確になっていないため、転職先とのミスマッチが起こりやすくなります。

まずは自分のやりたい仕事、やりたくない仕事を明確にしておきましょう。

そのなかで、自分の強みを生かせそうな仕事を選んでみるとよいでしょう。その際には、自分が絶対に譲れない条件を決めておくことが大切です。

資格を取る

介護職が他業種に転職を成功させるためには、少しでも資格を取っておくと有利に働きます

介護以外の職歴がない場合、他業種に転職するにはアピールポイントが少なく、不利になりがちです。

そこで、転職に少しでも有利になる資格を取っておくとよいでしょう。転職に有利になる主な資格は以下のとおりです。

  • 秘書検定
  • MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)
  • ファイナンシャルプランナー
  • 登録販売者(合格後、実務経験を積み資格取得)

実務経験がなくても、習得できる資格は数多くあります。資格さえ取っておけば、すでに基礎知識があることをアピールできます

介護職からの転職を考えるなら、スキマ時間に勉強し、資格を取っておくと良いでしょう。その際には、自分の興味のある業種に関連する資格を選ぶと、転職に有利に働きます。

派遣社員から始める

介護職から未経験の他業種にいきなり正社員として転職するのは難しい面もあります

とくに経験のない分野や、ブランクのある人が気に入った求人を見つけても、内定まで至らないことが多いでしょう。

そこでおすすめなのが、派遣社員として働き始めることです。派遣社員としてなら、担当者が自分に適した仕事を紹介してくれたり、未経験の職種でも就業できやすかったりします。

介護職以外に経験がない人は、一度派遣社員として実務の経験を積み、さらなる転職活動をするのがおすすめです。

介護職以外のスキルや実績が身につき、正社員としてはなかなか入れない会社での就業経験を積むこともできるでしょう。

派遣先によっては、そのまま正社員として就業できる場合もあります。介護職から他業種へ転職できる自信のない人は、一度派遣社員としての働き方も考えてはいかがでしょうか。

知り合いに仕事を紹介してもらう

介護職から他業種へ就職する際は、知り合いに仕事を紹介してもらうのもおすすめです。

知り合いからの紹介であれば、人となりが第三者目線で転職先に伝わっているため、スムーズに内定を貰えるケースも多いです。

また、仕事を紹介してもらうに至らなくても、転職を考えていることや、良い就職先を探していることを伝えておくと、自分では気づけない適性や、自分に合いそうな仕事を教えてもらえることもあるでしょう。

日ごろから様々なところに種をまき、次につながるよう働きかけていくのが大切です。

介護職で得たスキルをアピールする

介護職での転職を成功させるには、今自分の持っているものを最大限に生かすのが重要です。

自分は何も持っていないと思っても、介護職として培った経験は、自分のアピールポイントにもなります。

たとえば、意思の疎通が取りにくい利用者さんとのコミュニケーションを円滑にさせるスキル、利用者さんに喜んでもらえるレクリエーションを考える企画力。

介護職では何も得られなかったと思っていても、知らぬうちに何かのスキルを得ているものです。自分に何ができるのか、経験を棚卸しし、自分のアピールポイントを探しましょう。

転職が決まってから退職する

介護職からの転職を成功させるには、転職先が決まってから退職することをおすすめします

働きながら、転職活動するのは大変ですが、転職が決まらないうちに退職してしまうと、経済力に不安があります。失業手当をもらえるまで、貯金を生活費に回す必要があるのです。

段々貯金が減っていく焦りから、自分の希望していない仕事に飛びついてしまうことも考えられます

せっかく転職したのに、仕事との相性が悪く、すぐに退職してしまっては、次の仕事を探しづらくなってしまいます。

また、なかなか転職先が決まらないと、働いていない期間が長くなり、さらに転職に不利になってしまいます。転職をしたい人は、先に転職先を決めてから退職すると良いでしょう。

介護職からの転職におすすめの仕事

介護職から比較的転職しやすい仕事を紹介します。このほかにも、自分がやりたいと思った仕事に積極的にチャレンジするのが大切です。

事務職

介護の肉体労働に疲れたという人は、事務職の仕事がおすすめです。事務職はデスクワークが多く、介護職よりも膝や腰への負担が軽い仕事です。

お年寄りと接することの多い介護事務や医療事務、調剤事務などの仕事は、介護の経験を生かすことができるでしょう

他の一般事務職でも、介護の現場で培ったコミュニケーション能力、協調性などをアピールすれば、事務職として活躍できるでしょう。

営業職

介護職からの転職には営業職もおすすめです。介護職で培った高いコミュニケーションスキルは、営業職でも十分活用できます

とくに介護用品などを扱う商社では、介護で得た知識が役にたつことでしょう。相手が何を考えているか、どうしたら喜んでもらえるのかを考え、行動することが営業職には求められています。

気の乗らない相手に提案し、行動を起こしてもらうのは、介護の現場ではよくあることです。介護で得た経験を生かせば、営業職でも活躍できることでしょう。

人と接するのが好きな人は、営業職に転職するのもおすすめです。

接客業

介護職は、職員同士や利用者とその家族など、さまざまな人とかかわる仕事です。そのため、高いコミュニケーション能力を求められます。

接客業への転職を希望する場合には、介護職で得たスキルに実例を交えてアピールすると良いでしょう。

たとえば 「気難しい利用者さんに〇〇をすることで、おだやかな関係が築けた」 「利用者さんの細かな変化に気が付き、事故を未然に防げた」 など、自分だけの経験を交えてアピールすれば、介護職で身につけたスキルを接客業でも生かせます

製造業

介護職での人間関係に疲れてしまった人は製造業への転職もおすすめです。

製造業は、地道にコツコツ作業することも多く、人付き合いが苦手な人にも向いています。

製造業のなかには、チームワークも必要な仕事もあるので、転職する前に仕事内容を確認しておくと良いでしょう。

まとめ

介護職から他業種への転職は、自分の持っている資格やスキルを高めることによって成功させやすくなります。

転職を検討した際には、しっかりと自己分析を行い、人脈やスキルを最大限に使って自己アピールするのが大切です。

介護職で培ったコミュニケーション能力や協調性は、どの職場でも重宝されるものでしょう。 ぜひこの記事を参考にして、他業種への転職を考えてみてはいかがでしょうか。